058 その先のフランスへ1/4

フランス、ブレストの町
パリのモンパルナス駅から、フランスの新幹線 TGVに乗って4時間半。
フランスの西の端、ブルターニュ地方、ブレスト(Brest)の町へ。
フィニステール(Finistere)と呼ばれるこの辺りは、フランス語で「地の果て」を意味するところ。
いやはや、本当に遠かった…。

ブレストの港町
ブレストは、ブルターニュ半島の西の端に位置する人口16万人の港町。

モレーヌ島
「地の果て」ブレストから船に乗り、さらにその先へ…。
向かったのはイロワーズ海(Mer d'Iroise)に浮かぶ小島、モレーヌ島(Ile de Molene)。
Ile de Molene

モレーヌ島
ブレストからモレーヌ島へと向かう船は1日に1便のみ。
途中、ル コンケ(Le Conquet)の港に立ち寄って、約2時間半の船旅。

モレーヌ島
この辺りは、世界で最も潮の満ち引き(干満差)が激しいところ…。
普段でも8メートル、大きい時には10メートル以上の差があるのだとか!
私達が島に着いた時には干潮で海が浅くなり、船が桟橋に近づくことができなかった…。
そのため、少し離れた海上に停まって、港から迎えに来てくれた艀(はしけ)に乗り換えて島に上陸。

モレーヌ島
モレーヌ島は、縦1,200メートル、横800メートル、周囲4キロ、人口約200人。

モレーヌ島
島の東側、港に面して小さな集落がある他は、灌木の原野が広がるのみ。
丈の高い木がないことからも、この島の、自然の厳しさを窺うことができる。

モレーヌ島
しかし、灌木の中に目をやると、そこには小さな花々がいっぱい!
短い島の夏に、一斉に咲き誇っていた。

モレーヌ島
集落の中心にある小さな教会と墓地。
この島で生まれ、この島で亡くなった人達なのかな…。

モレーヌ島
教会の内部。
ただでさえ静かな村なのに、ここはより一層、それが際立つ。
ひんやりとした空気と、心地良い静けさに包まれて。

役場
小さな島の、小さな役場。

博物館
そして、小さな役場に併設された、小さな小さな博物館。

ホテル
島で唯一のホテル。
ホテルとは言っても、民宿のように温ったかい雰囲気。

ホテル
泊めていただいたホテルの窓から。

ヨット
島の沖合で。

散歩
島をお散歩。
でも、右に行っても、左に行っても、すぐ海に出ちゃう…。

売店
売店の看板。

ホテル
島のホテルにて。

干満
ここは世界で最も潮の満ち引きが激しく、かつ、流れが速い海域…。
写真の左から右に向かって、川のように潮が流れているのがお解かりになりますでしょうか?

干満
近づいてみると、ご覧の通り…。
一般に、波の音は「ザブーン!」なんて表現されますが、ここモレーヌでは「ザーーー!」という音がする。
本当に、川の流れのよう!

海
日が照り、雲が渡り、風が吹き、そして潮が満ち引きするこの島の風景を見ていると、「ああっ、ホントに地球は動いているんだなぁ…」と実感する。

レストラン
自然に恵まれた海を眺めつつ、そこで育まれた海の幸をいただく…。
これを幸せと言わずして、何と言おうか。
島のレストランで。

海の幸
蟹に、海老に、貝。
そして良く冷えた白ワイン…。
あぁっ、美味し。

プリン
デザートは、島で採れた海藻のプリンだって!
それを聞いた時には正直ちょっと引いてしまったけれど…、ひと口食べて、思わずニッコリ。
あっさりとしてほのかな甘さ。

モレーヌ島
モレーヌ島に着いて驚いたことが1つ。
それは、この島には独自の「島時間」があって、フランスの標準時よりも2時間遅れとのこと。
この島が、フランスの西の端にあるからというのが、その理由らしい…。
しかし、数日間をここで過ごしてみて、いまでは時間の流れそのものもフランス本土とは異なるのではないかと思えるほど…。
それほどまでに穏やかで、ゆったりとした時の流れを感じる…。