057 シャンパンの故郷へ
シャンパンの故郷を訪ねる旅は、パリの東駅(gare de l'Est)から。
ここからは、フランス東部やドイツへと向かう電車が発着する。
今回の旅は、TGV(フランスの新幹線)ではなく、在来線でのんびりと…。
まさに、人気テレビ番組「世界の車窓から」の雰囲気。
あの、ゆったりとしたテーマソングが、どこからともなく聞こえて来そう。
フランスの春を往く。
車窓は一面の菜の花畑。
向こうの丘まで真っ黄色!
エペルネー(Epernay)の駅に到着。
パリからは、電車で1時間ちょっと。
エペルネーの駅前。
教会と数軒のホテル、レストランなどが軒を連ねる。
想像していたよりもずっと小さく、そして趣きのある町。
エペルネーの町役場。
大きくはないけれど、お城のように立派な造り。
町役場の周りは美しい公園に。
手入れが行き届き、花壇は花でいっぱい。
さすがフランスで1番、住民1人当たりの所得が高いと言われる町。
エペルネーの町を訪ねた目的はシャンパンの製造元を見学することだったけれど、結果的には、製造元の見学よりも、公園で過ごす時間の方が長かった。
それだけ居心地が良く、また、凪さんも風くんも大喜びだったから。
世界に名立たるシャンパンの製造元、モエ エ シャンドン(Moet et Chandon)。
モエ エ シャンドンの本社屋の前に立つドン ペリニヨン(Dom Perignon)修道士の像と、その下で無邪気に遊ぶ凪さん…。
彼女にとっては、薄暗いカーヴの見学よりも、ここの方が楽しいらしい。
ドン ペリニヨン修道士の像。
モエ エ シャンドンのカーヴの見学はこちらから。
とても立派な造り。
内部はまるで、ホテルのロビーのよう…。
フロントで受付を済ませ、見学ツアーが始まるまでの間、ここでくつろぐ。
モエ エ シャンドンの本社屋にて。
可愛らしいデザインのタイル貼りの床。
こういう所に、歴史というのか、品格の良さを感じる。
モエ エ シャンドンの本社屋の地下に広がるカーヴ。
縦横に通路が伸び、まるで迷路のよう(道に迷ったら出てこれない?)。
その総延長は28キロにも及ぶのだとか! さっ、先が見えない…。
モエ エ シャンドンのカーヴ。
瓶詰めされたたくさんのシャンパン。
その数、2,000万本とも!?
モエ エ シャンドンのカーヴにて。
静かに横たわり、ラベルを貼られる前のドン ペリニヨンの瓶たち。
この穏やかな空間で、その時が来るのをジッと待つ…。
カーヴ見学の楽しみは、やはりコレ(試飲)。
なお、ボルドーやブルゴーニュ、ローヌなど、ワインの産地に出かけて試飲をしたことは数あれど、試飲が有料なのはここシャンパーニュだけ…。
続いては、シャンパン醸造の中心地、ランス(Reims)へ。
町のシンボルとも言うべき建物が、このノートルダム大聖堂。
世界遺産に登録されている、ランスのノートルダム大聖堂。
残念ながらこの写真では、その素晴らしさがまったく伝わらないと思う…。
しかし実際にこの前に立つと、「こんなものを造ることができる人間って、何て凄いんだろう、素晴らしいんだろう…」と心から思う。
ランス、ノートルダム大聖堂の内部。
歴代フランス国王の戴冠式が行われたせいか、他の大聖堂よりも大きく、そして一段と広い印象。
大聖堂の内部、1番奥に位置するのが、シャガール作のステンドグラス。
シャガールの青は、本当に美しい…。
この青を見るためだけに、ここを訪れる価値は十分にある、と僕は思う。
世界3位の規模を誇るシャンパンの製造元、ジェ アッシュ マム(G.H.Mumm)。
ここもまた、立派な本社屋と巨大な工場を有する。
世界遺産、ランスのサン レミ聖堂(Basilique Saint Remi)。
西暦1,000年頃に建てられたものとのことなので、すでに1,000年もの時を経ていることに…。
何だか、凄すぎて信じられない…。