049 南仏へラベンダーを見に
旅の始まりは、南仏アヴィニヨン(Avignon)の町から。
まずは腹ごしらえに、オーベルジュ(auberge:宿泊設備を備えたレストラン)ラ トゥレイユ(La Treille)へ。
大きな木の茂る心地良いお庭で、ゆっくりと楽しむ食事の時間。
●La Treille
Chemin de l'Ile Piot 84000 Avignon
ロゼワインで、南仏プロヴァンスの夏に乾杯!
ところでこのワイン、ピンク色に少しだけグレーを流し込んだような、いままでに見たこともないようなニュアンス(色合い)。
また、ワインの温度とお天気の取り合わせがいいからか、喉にスーッと入ってくる感じ。
ラ トゥレイユでいただいた主菜。
最近食べたお魚料理の中で、1番美味しかった1皿。
火の入れ加減が最高でした。
ラ トゥレイユのお庭。
緑に囲まれ、花に包まれ…。
食後はお庭をお散歩。
この先、特に予定があるわけではないので、のんびり、ゆっくり。
夕方、お世話になるシャンブル ドット(chambre d'hote:民宿)へ。
その名は、ラ ターブル デュ ボナー(La Table du Bonheur)。
日本語にしたら「幸せのテーブル」という感じでしょうか。
●La Table du Bonheur
Quartier Savouillon 84490 Saint Saturnin les Apt
ラ ターブル デュ ボナーは、標高1060メートル、お山の中の一軒家。
辺りにはラベンダー畑が広がっています。
何だか、田舎のおじいちゃん、おばあちゃん家に来たような感じ。
泊めていただいた民宿の中庭。
たくさんのお花に囲まれながら、ここで朝ご飯や夕ご飯をいただく。
「幸せのテーブル」の名の通り、本当に美味しいお料理ばかり。
実はここのご主人、以前は2つ星レストランのシェフ。
「お好きなだけどうぞ(おかわり自由)!」と言って出された地酒。
ここの気候風土に合っているのか、本当に美味しく感じた。
ラベンダーには大きく2種類ある。
1つはラヴァンジン(lavandin)と呼ばれる丈の高い種で、標高の低い土地で栽培される、開花時期の早いもの。
もう1つが、ラヴァンド ファン(lavande fin)と呼ばれる丈の低い種で、標高の高い土地で栽培される、開花時期の遅いもの。
写真のラベンダーは、ラヴァンド ファン。
ラヴァンジンに比べて香り高く上質なため、香水などに利用される。
まさに、こんな風景が見たくて旅に出た私達。
ただただ、嬉しい…。
子供の頃、親に連れられて一面のチューリップ畑を見に行ったことがある。
そして、その時の風景が、いまも記憶に残っているように感じる…。
写真は凪さん。
一面のラベンダー畑が、彼女の記憶に残るかどうかは分からないけれど、楽しんでくれたら嬉しい。
これは、ラヴァンジン(lavandin)と呼ばれる丈の高い種。
標高の低い土地で栽培され、開花時期が早い。
ソー(Sault)の町にて。
ここは、南仏ラベンダー巡りの拠点になるところ。
南仏プロヴァンス、ゴルド(Gordes)の村。
写真のように、村はずれから見た村の姿も美しいけれど、村の中から見たリュベロン(Luberon)地方の風景もこれまた素晴らしい。
南仏、セナンク修道院(Abbaye Notre Dame de Senanque)。
「いつの日か、ラベンダーの咲く頃に来てみたい…」と、以前から思っていた場所。
そしてようやく、その夢が叶いました。
セナンク修道院のラベンダー畑。
狭い谷底にある畑は、一面、紫に…。
南仏プロヴァンス、セナンク修道院にて。
ラベンダーの花を揺らしながら、夏の風が静かに渡って行きます。
ゴルド。
この村に来るたびに、いつも立ち寄るクレープ屋さん。
私達の旅は、さして予定もない気ままなもの…。
だからのんびりと、気の済むまでそこで過ごす。
南仏プロヴァンスには、写真のような鷹ノ巣村が多い。
高い山の頂や中腹に、折り重なるようにして家々が立つ。
また、村の中には迷路のような小径がのびていたり、村からの眺めも素晴らしいところが多く、とても楽しい。
南仏プロヴァンス、メネルブ(Menerbes)の村にて。
サングラスに、夏服を着た凪さん。
すでにバカンス ルックが様になっている?
南仏プロヴァンス、ラコスト(Lacoste)の村のレストランにて。
視界いっぱいに広がる、この景色に魅せられてしまう。
南仏の夏を感じる、本当に贅沢なひととき…。
南仏プロヴァンス、ボニュー(Bonnieux)の村にて。
レストラン ル フルニル(Le Fournil)のテラスでくつろぐ凪さん。
お向かいは村の雑貨屋さん兼お土産屋さん。何を買ってもらおうか画策中?
●Le Fournil
5 place carnot 84480 Bonnieux
パリを離れ、南仏プロヴァンスを旅する間は、私達にとって夢のひととき…。
日常を忘れ、時が経つのを忘れ、ジッ、ジッ、ジッと鳴く蝉の声と、照りつける日差しと、穏やかな風に、ただ身を委ねる…。