043 素朴な北の港町オンフルール

フランス、オンフルールの港町
フランス、ノルマンディ地方、オンフルール(Honfleur)。
パリから北西に約200km。
セーヌの河口に位置するこの町は、昔の趣きを色濃く残す。

オンフルールの町並み
オンフルールを訪れたのは、この町をゆっくりと歩いてみたかったから。
石畳の小径を、右へ、左へ…。

オンフルールの酒屋
町にはシードルやカルヴァドスなど、この地で造られたお酒を売るお店が多い。
ここは緯度が高いせいか、ワイン作り(ぶどう作り)には適さないのかも…。
しかしその代わりに、りんごのお酒ならよりどりみどり。

シードル
酒屋さんの店先に並べられたシードル。
瓶に貼られたラベルといい、コルクを針金で縛っただけの栓といい、飾り気のない木箱といい、どれも素朴でいい。

オンフルールの旧港
オンフルールの旧港。
どんよりと曇った空の下、マッチ箱を立てて並べたような町並みが続く。

オンフルール、サント カトリーヌ広場
サント カトリーヌ広場。
オフシーズンの今、思いのほかひっそりとしている。
でもこの方が、この小さな港町には似合っているのかも。

画廊
オンフルールの町中には画廊が多い。
旧港脇の小径を入ったところに、美しい外観のお店を発見。

猫
オンフルール、とある雑貨屋さんの前で。
キラリと光る目といい、落ち着いた様といい、まさに威風堂々。

チョコレート屋
オンフルールのチョコレート屋さん。
お店の大きさ(小ささ)とか、外壁と日よけの色合いとか、ガラス越しに並べられたチョコレートとか…、どれをとってもホントに可愛い。
パリの街中にあるチョコレート屋さんと言えば、威厳のある、敷居の高そうなお店が多いけれど、この町のチョコレート屋さんは、明るくて親しみやすい。
何だか、八百屋さんやお魚屋さん、お肉屋さんと同じような感じ。

オンフルールの時計台
サント カトリーヌ教会前の時計台は、この町のシンボル。
まさに、とんがり帽子の時計台~。
町中を歩いていると、時々、このとんがり帽子がちょこんと見える。
また、穏やかな鐘の音が、この小さな港町を優しく包む…。

旧港
オンフルールの旧港。
ここの町並みは、少しくすんだ、落ち着きのある色合い…。
南仏の明るさとも、バスクの艶やかさとも、アルザスのパステルカラーとも異なる。

家
オンフルール、とあるお宅の窓辺にて。

旧港
旧港に面した建物の地上階は、そのほとんどがレストラン。
この町で1番賑やかな辺り。

家
オンフルール、とあるお宅の玄関にて。
ドアをトントンと(この感じだと、ドンドン?)ノックするためのもの。
これはイルカがモチーフ。
フランスではイルカがモチーフになったものををよく見かけるけれど、どれも、あまり可愛くない…。

旧港
オンフルールの旧港。
まさに「フランス北部の、小さな港町」というイメージ。
この景色が見たくて、この町を訪れる人も多いのでは。

オンフルール、サン レオナール教会
オンフルールのサン レオナール教会。
長い時の流れのせいか、それとも吹き付ける潮風のせいか、はたまた戦いの傷跡なのか、外観の傷みが激しい…。

オンフルールの町並み
オンフルール、サント カトリーヌ教会脇の風景。
この辺りには、木骨造りの、趣きのある建物が並ぶ。

オンフルールの家
オンフルール、とあるお宅の玄関にて。
これ、フランス風の招き猫?
もともとは、ランプか電燈を下げるためのものだろうか?

海洋博物館
オンフルールの旧港に面して立つ海洋博物館。
以前はサン テティエンヌ教会だった建物を、現在は博物館として使用。
ちょっと中を覗いてみたけれど、あまりにも暗くて入るのをためらった。

夜景
オンフルールの夜。
ザワザワとしていたのは、旧港のレストラン街だけ。
その他の地区は人通りも少なく、シーンと静まり返っていた。

オンフルールにて
オンフルールは、本当に小さな港町。
出かける前は「2泊くらいした方がいいのかな?」とも思ったけれど、1泊でも十分に楽しむことができた。
パリからの小旅行にはピッタリ。

シードル
旅行中、食事のたびにシードルを1本開けた(空けた)。
それぞれに独特の香りや味わいがあって、飲み比べるのも楽しい。
また、酒屋さんで買えば1本3~5ユーロ(400~600円)くらい、レストランで飲んでも10ユーロ(1,300円)前後と、お財布にも優しい。

シードル
小径の奥に、シードルを専門に飲ませてくれるお店を発見。
ノルマンディのいろいろな地酒があるのだろうと、興味津々…。
しかし、昼間から子連れで酔っぱらうわけにもいかず、断念。

町並み
夏の間は、きっと、もっと、賑わっているのだろう。
でも冬のこの時期には、何とも言えない静けさがある。
時折、吹く風の中に暖炉で薪を燃やす匂いが漂ってきて、りんごの榾木(ほだぎ:暖炉でたくたきぎ。小枝や木切れなど)がトロトロと燃えるような、美しい情景が目に浮かぶ…。

オンフルールの港町
印象派の画家たちを魅了した小さな港町、オンフルール。
どんよりと曇った空の下、石畳の小径をのんびり歩いていると、この町で生まれ育った作曲家 エリック サティの「ジムノペディ 第1番」がどこからともなく聞こえてくるようだった。