035 冬のブルゴーニュ食べ歩き2/3
夜、すっかり暗くなってから、ヴェズレー(Vezelay)の村に到着。
ホテルにチェックインを済ませ、村の中を少しだけお散歩。
写真は、世界遺産に登録されているサント マドレーヌ バジリカ聖堂。
クリスマスを間近かに控え、聖堂の前には素朴なツリーが1本。
お散歩の後は夕ご飯。
暖炉に燃える炎を見ながら、静かなひと時を楽しむ。
ワインは、地酒、ヴェズレーの赤を選択。
「ヴェズレーのワインを口にした者は、一生、喉の渇きを覚える」と書いた小説家もいるとか…。
はい、確かに美味しい1本でした。
豚の頬肉のシチュー(Joue de porc en civet)。
シヴェ(civet)とは、赤ワインで煮込んだ…という意味。
そしてこの料理にも、ヴェズレーの赤ワインが使われている…。
ということは、「一生、喉の乾きを覚える」だけでなく、「空腹」も…?
ヴェズレーのレストラン、サン テティエンヌ(Le Saint Etienne)。
シェフが挨拶に来てくださったり、チーズを切り分けてくださったりと、とても親しく接してくださった。
しかしこの方、パリの高級ホテルのレストランで長年修行を積んだ、その道では有名な方。
●Le Saint Etienne
39 rue Saint Etienne 89450 Vezelay
ブルゴーニュ地方のチーズいろいろ(plateau de fromages bourguignons)。
チーズの王様エポワス(Epoisses)など、クセの強いものが多い。
ヴェズレーで泊めていただいたホテル。
落ち着いた雰囲気のいい宿。
●La Palombiere
place du Champ de Foire 89450 Vezelay
ホテルでの朝食。
写真のような対面式のテーブル クロスのことを、フランスではヴィ ザ ヴィ(vis a vis)と呼びます。
ホテルの朝ご飯に出されたコンテ(フランシュ コンテ地方のチーズ)。
お皿の上に大きな塊りが乗っているのを見て…
「朝から、こんなにたくさん食べられないよ」
…と思いましたが、あまりの美味しさに、2人でペロッ!と食べちゃった。
朝ご飯の後、ヴェズレーの村をお散歩。
12月の中旬、午前中の早い時間ということもあり、村の中はとても静か。
昨日、夕ご飯をいただいたレストラン、サン テティエンヌ。
静かに、そしてゆったりとした気分で、お食事を楽しみたい方にお勧め。
ヴェズレーで見かけた看板。
この村のシンボルはハリネズミなのだとか。
ヴェズレーの村で見かけた雑貨屋さん。
本や絵はがき、文房具など、可愛らしいものが並んでいました。
私達は、昔のヴェズレーの村が描かれた絵はがきを購入。
ヴェズレーの村、とあるお宅の窓辺に置かれたクリスマスの飾り。
ヴェズレーのパン屋さんにて、グジェール(gougere)を買う。
これがブルゴーニュの銘菓なのだとか。
お味は、ちょっと塩気のある、硬いシュークリームの皮のよう…。
中は空っぽ(何も入っていない)…。
同じく、ヴェズレーのパン屋さんで買った人型パン。
チョコチップが入っていて、なかなか美味しかった。
それ以上に、片手や片足を上げていて、躍動感があってよろしい!
ただし、首筋に刺された値札は、ちょっと痛々しいです…。
ヴェズレー、サント マドレーヌ バジリカ聖堂。
世界遺産の登録名が「ヴェズレーの教会と丘」となっていることから、聖堂だけでなく、聖堂の立つ丘全体(ヴェズレーの村そのもの)が文化遺産として登録されている。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂のタンパン(tympan)。
タンパンとは、教会の入口上部にある半円形の部分のこと。
使途たちに囲まれたキリストの姿などが描かれていて、文字を読むことができない人にとっての「見る聖書」の役割を果たしている。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂。
12月の中旬、訪れる人も少なく、聖堂内はとても静か…。
並べられた椅子の1つに腰を下ろし、しばし辺りを眺めていたら、その静けさと荘厳さによって、心の中が洗われるような思いに…。
そして、なぜか涙が出そうになる…。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂にて。
柔らかなベージュの色に包まれた聖堂内にあって、ここだけパッ!と華やいだ雰囲気。
もうすぐクリスマスなのですね。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂にて。
簡素な装飾、半円形のアーチの多用、厚い壁に小さな窓…。
この聖堂は、ロマネスク様式と呼ばれる代表的な建物。
こんなに美しいものを造る人間って、本当に凄いな~と思う。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂にて。
神聖とも言える程の静けさを体験する。
圧倒、感動…。
真っ青に晴れ渡った冬の朝。
ヴェズレー、サント マドレーヌ バジリカ聖堂。
サント マドレーヌ バジリカ聖堂裏のテラスから。
丘の下の村々は、薄っすらと冬の朝霧に覆われていた…。
しかし、その霧も少しずつ晴れて、ブルゴーニュの大地がその姿を現す。
写真1枚では到底表現することができない程の大パノラマ!
ヴェズレー。
ブルゴーニュ地方の中でも、ここは人気の観光地。
四季を通じていろいろな美しさを楽しむことができるのでしょうが、遠くスペインにまで続く巡礼の始点、聖なる場所としてのヴェズレーを感じるのなら、冬は、とても良い時期だと、僕は思う。
フランス、ブルゴーニュ地方、ヴェズレーの丘。
その中腹から、丘の上の家々や聖堂を眺める。
ここは以前から、行ってみたいと思っていたところ。
そして本当に、来て良かったと思えるところ。