2015年10月26日(月) ベルナルダン

パリの5区、ポワシー通りにその建物はあります。
10数年前、私達がパリに来た頃には、この建物の前をいつ通っても、その全体が白い布で覆われていました。

そして数年後、建物の修復が終わり、白い布が取り払われて現れたのが、コレージュ ド ベルナルダン(College des Bernardins)。
もともとはシトー会の大学だったこの建物、現在は若い人達のための交流や研究の場として、会議やセミナー、展示会などに利用されています。

なお、清貧を重んじるシトー会、建物の造りも簡素なものが多いようです。
しかしそれ故に、柱や梁の美しさが際立ち、建物全体から凛とした印象を受けます。

以前、南仏プロヴァンスを旅した時に立ち寄ったセナンク修道院も、また、ブルゴーニュを旅した際に訪ねたフォントネー修道院も、シトー会の建物。
いずれの建物からも同様の印象を受けました。

さらに、ブルゴーニュにあるクロ ド ヴージョ城も、シトー会に属していたもの。
そして、シトー会は、フランスワインの歴史にも深く関わっています。
ぶどうの品種やワインの造り手、評論家や市場での評価だけでなく、宗教との繋がりからワインを知るのも楽しいと思います。

パリ、コレージュ ド ベルナルダン
パリ、コレージュ ド ベルナルダン。

窓の造形
窓の造形。

身廊
身廊(教会堂の入り口から祭壇にいたるまでの中央の部分)。

柱と梁の美しさ
柱と梁の美しさ。