2007年12月12日(水) アトリエを訪ねて2

昨日に続いて、今日もマルセイユのアトリエをご紹介したいと思います。

今日ご紹介するのは、リサさんが3日前に引っ越して来たばかりと言うアトリエ。
マルセイユの街中にある建物の2階にあり、天窓から自然光が差し込む、広々とした空間です。
内装はとてもシンプルですが、余計な装飾の施されていないこの場所は、思い切り創作活動に没頭するには最適なのかもしれません。

なおこのアトリエは、画家のパスカルさん、造形美術家のダミアンさん、そして漫画家のリサさんの3人で共有しています。

フランスのアーティストの中には、彼らのように気の合う仲間同士で大きなアトリエを借りて、共有している人がいらっしゃるようです。
また、アトリエを持つには家賃やいろいろな費用がかかるけれど、ここマルセイユでは、パリの半額くらいで借りることができるのだとか。

ただし、アートやカルチャーの中心は、やはりパリ…。
マルセイユは広々とした空間で創作活動をするのにはもってこいだけれど、刺激や仕事のチャンスが少なくなってしまうのが課題なのだそうです。

また、ここでは分野の異なるアーティスト間も交流も盛んで、情報交換をしたり、必要な時に助け合ったり、夜には一緒にお酒を飲んだり…。
日本にいた頃には、アーティストというとどこか孤独なイメージがありましたが、こんな風にフランスのアーティスト達と出会うたびに、彼らの結びつきの強さと広さに驚かされます。

フランス パリ 画家
絵の具まみれ(?)の画家、パスカル(PASCAL VOCHELET)さん。
アトリエの壁には製作中の大きな作品が並んでいました。
彼の作品は目が特徴的。
この他にもテイストの異なる絵をいくつか見せていただきました。

フランス パリ アトリエ
パスカルさんの作品。
これらはインターネットのe-bayに出品して、既に売約済み。
最近は、1日に1枚程度のペースで売れているとのこと。

フランス パリ 画家
商売道具の絵の具たち。
絵の具にも、結構お金がかかるんですよね…。

フランス パリ 造形
造形美術家のダミアン(DAMIEN LOUCHE-PELISSIER)さん。
7年前にアニメ制作の仕事から思い切って転職したそうです。

フランス パリ アトリエ
彼が力を入れているのは、自然の素材を用いて作る昆虫標本。
触覚や脚の関節の雰囲気など、本物そっくり!
フランス国内外の美術展などで発表しているそうです。

フランス パリ 造形
海岸で拾ったプラスチックのかけらを用いた作品。
すべてのかけらは細くて長いピンの先に留められており、
それぞれが額の中でゆらゆらと動くところがポイント。

フランス パリ アトリエ
3日前にこのアトリエに引っ越してきたばかりのリサさんの机。
ここで、彼女の新たな創作活動が始まります。