2007年09月18日(火) 格差を是正する

7月から始まったパリ市の公共貸し自転車システム、ヴェリブ(Velib)。
街中を颯爽と駆け抜けるパリジャン、パリジェンヌの姿をよく見かけるようになりました。

なお、自転車の駐輪場は、市内に約1,000箇所、およそ300mおきにあるそうですが、私達のアパルトマンの近くにある駐輪場はいつもガラガラの状態…。
自転車が1台もないこともあるのです。

その理由は、この辺りはパリの中でも小高い丘の上に位置しているため、皆んなこの辺りで自転車を借りて、スイーッ!と坂を下って行ってしまうから。

反対に、丘の下で自転車を借りて、エッチラ、オッチラと坂を漕いで上ってくる人は少ないからかも知れません。

しかし、その差を埋める(各駐輪場の自転車の数のバランスを取る)のが、ヴェリブの専用トラック。
長~い荷台にたくさんの自転車を積んで各駐輪場を廻りながら、自転車の数を調整しているようです。

ここパリでも、新たな格差(?)を是正するために、お役所は頑張っているようです。

フランス パリ ヴェリブ
ヴェリブを運ぶための専用トラック。
人間の移動だけでは各駐輪場の自転車の数に偏りが生じてしまうので、パリの街中を廻りながら、自転車の数を調整しているようです。
世界が注目する公共貸し自転車システムのヴェリブだけど、その裏には、こんな縁の下の力持ちも必要なのですね。

フランス パリ ヴェリブ
長~い荷台に積まれたヴェリブ。
それにしても、パリ市はいろいろな試みを、次々とやってみせる。
もちろん、結果はいろいろだけど(成功も、失敗もあるけれど)、市民のために頑張ってくれている姿勢が伝わってきます。