2006年03月16日(木) 旅立つ春に

写真は、パリの街中にある公衆電話。
フランステレコムの電話機です。

僕は、公衆電話を見ると、思い出すことがあります。
それは、二十数年前、故郷新潟の高校を卒業して、ハワイの大学に進学した時のこと…。
初めて親元を離れ、右も左も分からぬまま渡米して、入学の手続きをしたり、アパートを探したり、銀行の口座を開いたりと、日々、初体験の連続でした。

数日後、ようやくひと段落した頃に、ポケットに小銭をたくさん入れて、近くの公衆電話から新潟の実家に電話をかけたのを覚えています。

そして、その時の呼び出しの音が、いまも耳の底に残っています。
なんて言うんでしょう…。
何かこう、本当に遠い処へ1人で来てしまったという心細さのようなものを、その時感じていたのです。
あれが、二十数年前の、ちょうど今頃…。

皆さま、春です。
旅立ちの時です。
きっと皆さまの周りにも、この春、旅立つ方がいらっしゃることと思います。
その旅立つ人を、どうか優しく、そして静かに、見守ってあげてください。

また、旅立つご本人様へ…。
いろいろと大変であるとは思いますが、どうか頑張ってください。
そして、窓の外の景色を大きく見てください。

フランステレコム
電話をかけるにはテレホンカードが必要です(小銭は使用できません)。
テレホンカードは、街中のタバコ屋さんなどに売っています。

フランステレコム
携帯電話の普及により、今後は公衆電話も減っていくのでしょうか…?