2006年01月16日(月) 膨らむ想像…
先日、パンテオンの広場で1台の車を見かけました。
美しいグレーに塗られたその車体は、冬のパリの雨に濡れ、何とも言えない雰囲気を放っていました。
車の名前は、ポルシェ356。
これが本物なら、1950年代に生産された車のはず(最近は複製モデルなんていうのもあるので…)。
コロッとした丸みのあるその形から、車好きの人々の間ではバスタブ(浴槽)とか、ソープディッシュ(石鹸皿)なんて呼ばれています。
何枚か写真を撮り、また、車内を覗き込んでいるうちに…
「一体、どんな人が乗っているのだろう?」
…という思いが…。
こんな車を乗りこなすには、乗る人にもそれなりの雰囲気が求められるからです。
「やはり、鳥打帽を被ってツイードのジャケットを着た、初老の紳士だろうか? パイプなんか燻らせたりして…」
「いやいや、やり手の青年実業家かな? それとも、良家のお坊ちゃまか?」
「美人でスラリと背の高いパリジェンヌだったらどうしよう!(そんなこと僕が心配しても、しょうがないんだけど…)」
結局、持ち主さんにはお目にかかれませんでしたが、想像は膨らむばかり…。
皆さんは、どんな人だと思いますか?
フランス パリの街中で見かけた、ポルシェ356。
冬の雨に濡れたグレーの車体が美しい…。
シンプルで美しく、それでいて可愛らしい。
ティアドロップ型のテールランプのレンズ。
車体のすべてが、美しく滑らかな曲線で構成される。