490 フランス3大ビックリ

先日、日本で会社員をしていた頃の同僚がパリを訪れたので、一緒にお散歩を楽しみました。

「この街に住んでいる人のように歩いてみたい…」という彼女達のご要望にお応えするため、昔ながらの風情が残る裏通りを歩いたり、地元の人たちがくつろぐカフェやレストランでゆっくり過ごしたりと、なかなか楽しいひと時でした。

なおその時に、彼女達から聞かれたことがあります。
それは、「パリに来てからの3大ビックリて何?」と言うもの。

1週間の旅程でパリを訪れた彼女達でも、日本との違いに驚くことがいろいろあったそうですから、この街に住んで数年経つ僕には、もっとビックリするようなことがあるはずだ、と思ったようです。

しかし、突然の質問に、面白い答えを出せなかった僕…。
そこで後日、パリに来てからの月日を思い返しながら、3大ビックリについて考えてみました。

1つめは、パリのアパルトマンについて。

パリのアパルトマンは、古くて住みづらいということです。
パリのアパルトマンなんて言うと、何となくオシャレな感じがするかも知れません。
しかし、日本のマンションやアパートの現状(建物や間取り、設備など…)を知っている者にとっては、ビックリすることがたくさんあるのです。
例えば…

2つめは、パリの公共交通機関について。

パリの公共交通機関は、かなり大雑把だということです。
パリには、メトロ(地下鉄)や高速郊外鉄道、市バスなどの公共交通機関があります。
乗り物という意味では特に驚くものはありませんが、その運行状況やサービスについては、ビックリすることがたくさんあります。
例えば…

3つめは、日本とフランスとの距離について。

日本とフランスとは約1万キロ離れているそうですが、ここでいう距離とは意識的なこと。
この国に住み、親しくなったフランス人と日本について話す中で、ビックリさせられることも少なくありません。
例えば…

なお、上記の1つめと2つめのビックリは、現在の日本の状況と比べればこそ。
日本の住宅事情や交通事情が、正確かつ快適で素晴らしいということだと思います。

一方、3つめのビックリは、まだまだ遠い国、ニッポンの表れ…。
日本という国の存在は誰もが知っているけれど、アジアの端にある小さな国…という認識。
また、日本も韓国も中国も同じ文化圏だと思っていらっしゃる方も少なくないようです。

また、今日お話した3大ビックリ以外にも、大小さまざまなビックリがあります。

つい先ほども、小包を届けに来た郵便屋さんが…

「受け取りのサインをください」

…と言うので、いつも玄関に置いてあるボールペンでサササッとサインをしたら…

「すみません、そのボールペン、もらえませんか?」

…との一言。
一瞬、目が点になったけれど、「はい、どうぞ」って渡したら、ホントに持ってちゃった!

こんなこと、日本では考えられないでしょ?
でも、ここはフランス、これがフランス…。
これからも、この国の生活や習慣、価値観などに慣れることなく、いつまでもビックリを味わいたいと思います。