450 オルセー美術館を楽しむ

日曜の午後、仕事の手を少し休めて、お散歩に出かけることにしました。

向った先は、オルセー美術館。
ここはモネやルノワール、シスレーなど、印象派の画家の作品が数多く展示されているところです。

夕方6時の閉館時間に対して、美術館に着いたのは午後4時頃。
閉館までの約2時間を、絵を見て過ごすことにしました。

限られた時間の中では、ほんの一部の作品しか見ることはできませんでしたが、さすがにオルセー美術館。
本当に素晴らしいものが揃っています。

なお、僕の感想は、以下の3つ。

1つめは、モネのピンク。

モネは、生涯印象主義の技法を追求し続けた、最も典型的な印象派の画家。
今回、彼の絵を何枚か拝見してとても印象に残ったのは、彼が使うピンク。
まるで、南仏のカマルグ湿原で見たフラミンゴの羽のような、また、子供の頃の夏に見た夕日に染まる入道雲のような、見た瞬間に心の中で「わーっ」という小さな声を発してしまいそうな、美しいピンクです。

2つめは、印象派の風景画について。

印象派画家の風景画には、フランスの地方の町や村を描いたものが数多くあるのですが、それを1枚1枚ゆっくりと眺めていくうちに、フランスの田舎を旅したような気分になったことです。
青空にポッカリと浮かんだ雲だったり、穏やかで美しいセーヌの流れだったり、春の花咲く丘だったり、静かに雪に覆われた小さな村だったり…。
さらに、パリのサン ラザール駅の様子や、セーヌ河にかかる鉄橋を描いた絵もあったりして、ますます旅情は深まるのでした。

3つめは、心の安らぎ。

展示されているたくさんの絵を観ていたら、心が落ち着くというのか、心が安らぐというのか、とても穏やかな心持ちになったこと。
日曜の午後に、ふらりと出かけたお散歩だったわけですが、とても贅沢なひと時になったということです。
こういう環境が身近にあり、しかも、無料で楽しむことができるなんて(毎月第1日曜日は入館無料)、本当にありがたく思いました。