411 初めてのおつかい

土曜日の朝、私達が近所を歩いていた時のこと。
私達の後ろから、元気に走って来る男の子が1人。

男の子は、勢い良く私達を追い越していくと、そこから数軒先のパン屋さんの中へと走り込んで行きました。

そして、少し遅れて私達がパン屋さんの前を通りかかると、先ほどの男の子の他にもう1人、同じ歳くらいの男の子が店内にいました。

どうやら彼らは、おつかいに来ているようです。
今日は土曜日で学校がお休みなので、朝ご飯に食べるパンを買って来るよう、お父さんかお母さんに頼まれたに違いありません。

僕はそんな彼らの姿を見て、「そうか、フランスでのおつかいは、パン屋さんにバゲット(baguette:いわゆる普通のフランスパン)を買いに行くことから始めるんだな~」と、妙に納得。
いかにもパンの国フランスらしい光景だと思うとともに、子供達が一生懸命におつかいをしている姿を見て、なぜだか嬉しくなりました。

なお、マルシェ(朝市)に行って野菜や果物を買うためには、ある程度、野菜や果物の名前を知らなければなりませんし、買う数量や重さも気にしなければなりません。

また、スーパーマーケットに行って食料品などを買うためには、広い売り場の中からお目当ての品物を探さなければなりませんし、賞味期限などにも注意が必要です。

しかし、近所のパン屋さんに行ってバゲット1本買うくらいなら特に難しいこともなく、子供にでも出来るちょうど良いおつかいなのでしょう。

パン屋さんの前を通り過ぎ、「あの男の子達は、きっとおつかいなんだね?」と僕が言うと、「じゃ、阿部ちゃんと同じくらいのレベルだ」と返す相方(水野)…。

もぉ~、本当に失礼だな!