385 色の名前とその印象

フルールドクールのサイトでは、先週、今週と新しいバッグをご紹介いたしました。
もう、ご覧いただけましたでしょうか。

主にバッグなどの新商品をご紹介する時に私が気にしていることの1つに、色の名前があります。
今日は、その色についてのお話です。

私が4年前、パリに来てフルールドクールを始めたばかりの頃、まだフランス語で数を数えることもできなかったのですが、初めて覚えた単語の多くは色の名前でした。
何しろ、新しいバッグを仕入れるたびに、知らない色の名前が登場するからです。

そして初めは、多くのお客様に解っていただけるようにと日本語の色の名前に直してみたり、英語風に変えてみたりしてご紹介していました。

しかしそのうちに、色の名前にもできるだけフランス語の雰囲気を残したいと思うようになりました。

ところが、日本では、フランス語は英語ほどには馴染みがありません。
赤をレッド(red)と表記するなら日本人の多くの方にも分かってもらえそう。
でも、ルージュ(rouge)と表記すると少し分かりにくくなるかも知れません。
さらに、グリーン(green)が緑だということはご存知でも、ヴェール(vert)が緑だということをご存知の方は少なそうです。

他にも、日本人には馴染みのない果物や動物の名前などが色の名前として用いられることが多いのですが、フルールドクールでは、できる限り取引先(バッグの作り手)が付けた色の名前を使うようにしています。

今回は、カリーヌ デュポンのコレクションを例に、それらをご紹介いたします。

なおこの中で、フレーズ(fraise:苺)の色はとても人気がありました。
単に赤や濃いピンクと言うのではなく、苺と名付けたことにより、女心(?)をつかんだのかも知れません。
どんな色の名前を付けるかということも、商品の売れ行きを左右する大切な要素の1つなのだなぁと思いました。

また、プルーンやショコラなどは呼び方もフランスらしいし、何だか美味しそうなので(?)、私は好きです。