301 ボーマルシェの男達
バスティーユ広場から北へと伸びるボーマルシェ大通り(boulevard Beaumarchais)には、オートバイ屋さんやカメラ屋さんがたくさん並んでいます。
オートバイもカメラも嫌いではない(いや、好きだ)僕にとっては、この通りを歩くのがちょっとした楽しみ。
ただし、どちらも買う予定はないので、お店のウィンドウを覘いたり、そこに集まる人たちを眺めたりするのが楽しいのです。
先日も、オートバイ屋さんの前を通りかかったら、僕と同年代と思しき男性3人が、目の前に置かれたイギリス製の新しいオートバイを取り囲み、何やら楽しそうに話をしていました。
3人とも、きちんとした格好の紳士風のいでたち。
冬のパリに良く似合う、落ち着いた大人の男…という雰囲気です(こういうセンスの良さを、是非学びたいと思います…)。
しかしこの瞬間は、仕事のことや家族のことも忘れて、心からオートバイ談義を楽しんでいるご様子(まるで少年のよう!)。
そして、その光景を見ていたら、「男って、どこに行っても変わらないな~」と、日本にいてオートバイに乗っていた頃の自分や、オートバイを通じて知り合った人たちのことを懐かしく思い出しました。
皆、元気にしてるかな…。
また、今でもオートバイに乗っているのかな…。
さらには、僕が乗っていたオートバイは、今頃どこでどうしているのだろうかと…。
ここパリでは、何故かオートバイに乗りたいとは思わないけれど、いつの日か日本に帰ったら、またオートバイに乗りたいと思います。
そして、春には1本の桜の木を見るために遠乗りしたり、夏には入道雲や夕立との追いかけっこを楽しんだり、秋には紅葉の山々や温泉を巡ったり、冬には美味しい海の幸を食べに出かけたりしたいと思います。
ところで、フランスと日本とにおけるオートバイ事情の違いと言えば…
- 日本に比べて排気量の大きなオートバイが多い
- オートバイを楽しむ人々の年齢層が高い
- イギリスやドイツ、アメリカなど、オートバイが国際色豊か
…などを挙げることができます。
ちなみに、フランス語では、オートバイのことをモト(moto)と呼ぶそうです。