291 形よりも美味しさで

ボージョレヌーボー、もうお飲みになりましたでしょうか。
フランスでは、日本ほどの盛り上がりはないものの、どこの酒屋さんにも、また、どこのカフェにも並びます。
やはり、「今年も新酒ができたよ!」と言われれば、皆、気になるのでしょう。

なお僕は、10種類くらいのボージョレヌーボーを飲んでみました。
そして感じたことは、一口にボージョレヌーボーと言っても、さまざまな味があるということです。
また、今年はボジョレーヌーボーを楽しむのと合わせて、ボジョレー産の普通のワインも何本か飲んでみました。
日本ではヌーボー(新酒)ばかりが話題になりますが、ヌーボーではない、普通のボジョレー産のワインもあるわけです。
そして、そのどれもが口あたり良く、飲みやすいワインでした。

なお、飲んでいて思ったのは、日本酒に合うような酒の肴があったら、より美味しいだろうな~ということ。
軽く炙ったあたりめとか、少し焼いてお醤油を垂らした椎茸とか…。
また、ジュージューと焼いた秋のサンマや、一夜干しのサバなど…。

人間が美味しい!と感じる旨味成分は、グルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸で、天然の食品中にこれらの成分が多く含まれているのは、日本で酒の肴になっている食べ物。
グルタミン酸なら昆布や海苔、イワシ、スルメイカなど。
イノシン酸なら、煮干しやカツオ、アジ、サンマ、サバ。
そして、グアニル酸は、椎茸や松茸などに多く含まれているそうです。
要は、日本の酒の肴は美味しいはずなのです。

皆さまもフランスのワインをお飲みになる時、日本の酒の肴と合わせてみてはいかがでしょうか。
「形」も大事だけど、やはり「美味しさ」にはかないませんよね~?