276 思い切って3ユーロ!
先週の日曜日に、パリ郊外のロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞。
このレースにディープインパクトという日本の馬が出走するというので、私も記念に馬券を買うことにしました。
しかし、馬券を買うのは初めてのこと。
どこに行ったらいいのか、また、どうやって買えばいいのか、分かりませんでした。
どうやら、街中にあるカフェやバーなどのうち、PMU(Pari Mutuel Urbain:場外馬券制度)と書かれた看板のあるお店で買うことができるらしいと分かり、早速、行ってみることにしました。
しかしそこには、昼間からお酒を飲んでいるおじさん達の姿が…。
そして私がお店に入っていくと、「場違いなのが入って来たぞ」という目つきで、こちらを見ています…。
私:「凱旋門賞に日本の馬が出るので、その券を買いたいの…」
おじさんA:「今日は、ここでは買えないよ」
おじさんB:「この先のバーに行ってごらん、すぐそこだよ」
教えられたとおり、少し先にあるバーへ。
ここにも、たくさんのおじさん達がカウンターやテーブルでお酒を飲みながら、競馬や賭け事などに興じています。
私:「すみません、馬の券が買いたいのですが…」
店員さん:「メニューはそこに貼ってあるから、コーヒー? 紅茶?」
私:「いえ、そうじゃなくて、馬の券…」
私は馬券という単語を知らなかったので、店員さんも困った様子…。
私:「日本のディープインパクトが走るんだけど…」
店員さん:「???」
すると、お店の奥の方で競馬新聞を見ながら話をしていたおじさん達が「こっちへおいで!」と声をかけてくださいました。
そして、私が「凱旋門賞、ディープインパクト!」と伝えると、2人のおじさんが競馬新聞を見ながらマークシート方式の用紙に記入してくださったのです。
おじさんC:「いくら賭ける?」
私:「いくらから買えるの?」
おじさんD:「1口1.5ユーロだよ、2口なら3ユーロ」
私:「う~ん、じゃ、ディープインパクトに3ユーロ(約450円)!」
おじさんC、D :「よっし!」
マークシートの用紙をレジに持っていってお金を払うと、レシートの様な紙を発券してくれました。
どうやら、これが馬券の様です。
ようやく馬券を買うことができて、ホッとひと安心。
あとはアパートに帰ってテレビの前に座り、出走の時を待つだけです。
当店の日記である「今日のパリ」ではお伝えしませんでしたが、実は馬券1枚買うだけでも、こんなドタバタ劇があったのでした…。
(馬券に限らず、何事もそうなんですけどね…。)