249 日本は青りんご

取引先にお邪魔する時、ちょっとしたプレゼントを持って行くことがあります。
プレゼントなんて言うほど大袈裟なものではないけれど、ある時はパン屋さんで買ったお菓子だったり、またある時は八百屋さんで買ったクレモンティーヌ(Clementine)だったり…。
いつも無理を聞いてもらったり、いろいろとご迷惑をおかけしていることに対しての、お礼やお詫びの気持ちです。

先日も、当店の取引先であるドニャン(DOGNIN)にお邪魔した時、自宅にあった青りんごを1個持って出かけました。

「こんにちは! お元気ですか?」

「やぁ、こんにちは!」

「はい、これ、どうぞ」

「おっ、ありがとう! きれいなりんごだね。まるで日本の様だ」

「えっ? 何ですって?」

「いや、ほら、とってもきれいだろ。僕にとっての日本は、この青りんごのようにきれいなイメージなんだよ」

「へーっ!」

そんなふうに言われて嬉しく思うとともに、他の取引先の方々も日本や日本人に対して、良い印象を持ってくださっている方が多いな~と、あらためて思いました。
初めてお邪魔した会社で、新たな取引をお願いするために当店の商売のしくみを説明する時、皆さんが一様に驚くことがあるのです。

それは、お客様に先に品物をお送りし、お金は後から払ってもらうというしくみ。
「さすが日本人だね。品物を受け取った後に、皆んな、ちゃんとお金を払ってくれるなんて。残念だけどこれがフランスなら、商売として成り立たないかもね」と…。
いつまでも「青りんごのようにきれいだね」と言ってもらえる日本でありたいな~と思います。

ドニャン(DOGNIN)