196 情熱のフラメンコ
今週からパリのシャンゼリゼ劇場(Theatre des Champs Elysees)で始まった、サラ バラス(Sara BARAS)のフラメンコの舞台。
友達が昨年、彼女のフラメンコを見て「最高に情熱的だった!」と興奮していたのを思い出し、そしてシャンゼリゼ劇場のアール デコ(art deco)の内装にもちょっと興味があったので、チケットを予約。
また、彼女のフラメンコは日本で開かれた「愛 地球博」のスペイン館でも披露されたらしく、何となく親近感が。
おまけに、運良く公演初日のチケットを取ることができたので、気持ちもフラメンコ色(?)に。
当日は寒かったけれど、散歩をしながら劇場へと足を運びました。
また、ちょっと早く着いたのでカフェでシナモンの効いたヴァン ショ(vin chaud:ホット ワイン)で温まりながら、会場時間を待ちました。
そして会場に入ると、噂どおりの美しい曲線で描かれたアール デコ調の手すりやランプなどが…。
はやる気持ちを押さえて席に着き、サラ バラスを待ちます。
幕が上がると、サラ バラスがダンサーやミュージシャンと一緒に黒と白のモノトーンの衣装で登場。
ギター演奏とジプシー特有の歌が始まると、会場は圧倒されっぱなし。
彼女のフラメンコは本当に優雅で情熱的。
手の先まで神経を尖らせて、足踏みサパテアードとフリルのスカートを巧みに使い、体全体でジプシーの怒りと悲しみのエネルギーを演じているという感じでした。
特に感動したのは、彼女のサパテアード。
「こんなに早いものなのか!」
…と、びっくりしました。
サラ バラスは8歳の時に母であるコンシャ バラスが経営するフラメンコ学校で、フラメンコと振り付け師の勉強を始めました。
そして15歳の時に初舞台を踏み、18歳の時にはスペイン テレビ主催のコンクールで見事優勝。
その後は才能と環境を生かし、フラメンコ ダンサーとして一流の階段を登っていったようです。
1時間半ノンストップの公演はあっという間に終わってしまって、会場を出てから家までの道のりも興奮冷めやらぬ状態。
外はこんなに寒いのに、私はフラメンコのエネルギーで寒さも忘れてしまう程でした。