172　今日、僕が買ったのは…

取引先からの帰り道、近所の酒屋さんに寄りました。
今日は何だか飲みたくて、お酒を買って帰ることにしたのです。

土曜日の夕方、酒屋さんの店内はお客さんでいっぱい。
近年はワインの消費量が減ったというフランスですが、店内の混雑ぶりを見る限り、そんなふうには感じません。
老いも若きも棚に並んだワインを真剣に眺め、また、ボトルを手にとってじっくりと選んでいます。

なお、今日僕が買ったのはボルドー産のワイン。
先程、僕の目の前で、同年代と思しき格好いいオジサンが買って行ったので、同じものを買うことにしました。

また、この酒屋さんの隣りにはチーズ屋さんがあります。
愛想の良い女性がテキパキと応対してくれるこのお店、お客さんが好みのチーズを伝えるとそれを棚から取って、まな板の上に置き、大きな包丁の刃をそっとチーズに当てるのです。
これは、「これくらいの量でいいですか？」というお客さんへの確認。
そして、お客さんが「ウィ（Oui：はい）！」と言えば、そのまま包丁を下ろしてチーズを切ってくださいます。

今日僕が買ったのは年代もののミモレット（mimolette）と、クセのあるロックフォール（roquefort）。
どちらも結構いい値段ですが、ほんの少しの量なので奮発しました。

普段の生活の中で、何気にワインやチーズを買うという行為も、「ああ、パリに住んでいるんだな～」と実感することの1つ。
散歩の途中や、移動中のバスの窓からエッフェル塔がチラリと見えた時と同じくらい、パリを感じます。

街路樹の葉も少しずつ色づいてきた今日この頃…。
静かな秋の夜、今日はゆっくりと飲みたいと思います。
皆さんも良い週末を…。