169 パリのアトリエ開放

秋になるとパリのデザイナー達は新作の発表会を開き、また、アーティスト達はアトリエ オープン(portes ouvertes des ateliers)と呼ばれるイベント(アトリエを開放して作品を発表する)を催します。

私達が以前に住んでいたアパートの大家さん フィリップさん、ナンシーさんご夫妻に誘われて、パリ近郊で開かれたアトリエ オープンに行ってみました。
レンガ造りの倉庫の様な建物の中がいくつものお洒落な部屋になっていて、それぞれがアーティストのアトリエになっています。

アトリエ オープンの時には、そこに自分の作品を美しく飾り、また、飲み物や食べ物などを用意して、訪れる人達を迎えてくださいます。

さらに、敷地の中には広い中庭があり、訪れた人達が芝生の上でお昼寝をしていたり、子供達が元気に走り回っていたり、犬や猫があちらこちらでノンビリしていたりと、とても和やかな雰囲気。

また、アトリエを訪れる人達も、フラッと立ち寄っただけといった感じの方から、お友達の作品を見に来たアーティスト風の方、熱心に見て回り、気に入った作品があればその場で買っていくという方までと、さまざまです。

なお、フィリップさんとナンシーさんにはアーティストのお友達もたくさんいらっしゃって、どこへ行っても人気者。
そんなお2人にくっついて、私もアトリエに潜入です!

なお、たくさんのアトリエを見て廻るのは初めての私…。
美しく飾られた作品も素晴らしかったのですが、日本では見たことがないようなアトリエそのものの雰囲気(空間)が、とにかく素敵でした。
街中の喧騒から離れ、アトリエの入り口や室内にはたくさんの草花が植えられ、天窓からは明るい日が差し込み、そしてそれらが合間って、気持ちよく創作活動に集中することが出来そうな空間になっています。
心地良い秋の日の午後、とても楽しいアトリエ散策になりました。