128 サクラの不思議

先日、夕ご飯を食べながらテレビを見ていた時のこと。

フランスのテレビで、日本の桜に関する番組が放送されました。
日本人と桜についての関わりを、さまざまな角度から紹介するドキュメンタリー番組です。

お花見の様子を紹介する場面では、会社の新入社員と思しき若者が映し出され…

「朝からずっと、ここで場所取りをしています」

…なんていうコメントが流れたり、酔っ払った女の子達が画面に登場し…

「私達、このまま朝まで飲んじゃいま~す♪」

…なんて盛り上がる場面が放送されました。

また、桜の銘木ばかりを写真に収めることがご趣味のオジサマや、お寺の境内にある桜の開花状況をインターネットのホームページを通じて画像でレポートする住職さん、桜の開花状況を見ながら穀物の作付けを行う農家の人などが紹介され、日本人の生活と桜がいかに密接な関係にあるのかを描いていました。

その他にも、桜前線の北上や開花予想などを担当する気象庁の職員さんが紹介され、桜の木の下から携帯電話を使って開花状況を報告する様子が映し出されました。
そして、報告の電話を終えると…

「はい、これで私の仕事は終わりです」

…なんていうコメントも。
もちろん番組の中では、桜の咲く美しい風景もたくさん紹介されたのですが、こと、日本人と桜の関わりという意味では、ますます不思議な印象を見る人に与えたのではないでしょうか…。

なお、日本のテレビの天気予報の中で桜前線の北上が報じられている場面では、天気予報士の石原 良純さんが登場し、あの熱い語り口調がフランスのお茶の間(ん?)にも届いたのでした。