119 小さな町の路地裏探訪

アンティークの町として名高い、南仏リル シュル ラ ソルグ(L'Isle sur la Sorgue)。

人口は約1万8千人、以前は織物産業が盛んな町だったとのこと…。
そんな当時の様子を偲ばせるのが、町中に残る水車。
現在は、10機ほどの水車が、大きな古時計のように、ゆっくりと回っています。

この町は、6kmほど離れた山合いから湧き出る水によってその周りを囲まれ、ちょうど、清らかなソルグ川(la Sorgue)の流れに浮かぶ島のようになっています。
まさにこの町が、L'Isle sur la Sorgue = ソルグ川の島…と呼ばれる所以です。

島(町)の真ん中には、教会が1つ。
そして、教会前を南北に貫くように、唯一の商店街とも言える細いカルノ通り(rue Carnot)が通っています。

通りの両側には、小さな魚屋さんや小さな肉屋さん、小さなパン屋さんなどが軒を連ね、ここに住む人々の日常を支えています。
またその先には、小さな本屋さんに小さな薬局、小さな雑貨屋さんなどが続きます。

なお、この町で年に2回開かれる大きな蚤の市の時には、町中が人で溢れかえりますが、普段はとても静かな町なのでしょう。
私達が町を散策している間も、人とすれ違うことはほとんどありませんでした。
時々、子供達が小径の奥へと元気に走って行く姿が見えたり、小さな犬が1匹でトコトコとお散歩していたり、私達の目の前を静かに猫が横切ったりするくらいです。

でも、その静けさやのどかさが、この上ないほどに心地良く感じました。
南仏、リル シュル ラ ソルグの路地裏探訪、お薦めです。