110 今日は和風でパリ風で
先日、フランス パリのとあるお宅に、夕ご飯にお招きいただいた時のこと。
日本人の私達が和食を食べたいに違いない…と気遣ってくださったのでしょう、すき焼きパーティーを開いていただきました。
しかも、低いテーブルを皆んなで囲み、床に座って食事をするという和風スタイル(?)。
しかし、一緒に招待されていたフランス人の方々にとっては、床に座るということがとても大変なようでした。
正座をしてみたり、あぐらをかいてみたり、前や横に足を投げ出したりしてみても、座布団(クッション)の上に座ることが出来ません…。
どうやっても、後ろにひっくり返りそうになるのです。
これには、見ている私達も、また、座ろうと頑張っているご本人たちも、大笑い!
続いて、パリでいただくすき焼きも、なかなか個性的(?)なものでした。
まず、お皿に盛られた食材を見てみると…
お肉は赤身の牛肉を薄~くスライスしたもの。
フランスでは、日本のように脂身が入った(霜降りの)牛肉は、手に入りにくいのです。
また、お豆腐の代わりに用意されていたのは胡麻豆腐(パリでは贅沢品!)。
さらに、椎茸の代わりはマッシュルーム、春菊の代わりはクレソンと、パリで手に入る食材を上手に使っていらっしゃいました。
その次は、調理方法。
以前、日本で買って来たとおっしゃる鉄鍋にオリーブ オイルを少し垂らし、お肉や野菜をジュージューと焼いた後、お醤油をグルグルとかけていただきます。
なお、フランス人は基本的に、お料理にはお砂糖を入れないそうなので、お砂糖は抜き。
そのため、すき焼きというよりは、お醤油で食べる焼肉(?)という感じでした。
でも、お醤油の香ばしさとお肉や野菜の旨みが相まって、美味しいパリ風のすき焼きの出来上がり。
さらに、もう1つ私達が目を丸くしたのは、すき焼きと一緒に出されたご飯(白米)。
ご飯そのものに変わった様子はないのですが、食べる時、ご飯の上からお醤油をたっぷりとかけていただきます。
ご飯が盛られた器の中に、当たり前のようにお醤油をグルグルとかける姿を見た瞬間、思わず「あっ!」と小声が出てしまいました…。
フランス パリのお宅にお招きいただくと、この国の新たな一面を見ることができ、とても楽しいのです。
でも、少なからず、カルチャー ショックもありますが…。