065 グニャグニャのクタクタ
パリの街中を歩いていると、小さな子供達にたくさん出会います。
みんな本当に可愛らしくて、まるでお人形さんのよう。
お母さんに抱っこされた生まれたばかりの赤ちゃんから、おしゃぶりを口にしてプセット(poussette:ベビーカー)に乗っている子、お母さんやお父さんに手を引かれながら歩く子など…。
そして、彼、彼女が決まって手にしているのは、うさぎや犬、キリン(何故かパリはキリンが多い…)などのぬいぐるみ。
この、うさぎや犬、キリンたち、子供達に徹底的に愛されて、くたびれたものが多いのです。
お家に帰れば別のおもちゃもあるのでしょうが、やはりこれが1番のお気に入りなのでしょう。
うさぎは耳が取れかかっていたり、だら~んと伸びた耳を持って歩いて道に引きずられたり…。
犬は何度も何度もビズ(bise:軽く交わすキス)されて顔の辺りが汚れていたり、もともとどんな目鼻立ちだったのか判らなくなっていたり…。
キリンはキリンで、もともとは握るとキュッ! キュッ!と音がする(鳴く)はずなのですが、その音がスカッ スカッと僅かに鳴るばかり…。
そう、もう~グニャグニャのクタクタになるまで、子供達に愛されているのです。
しかし、その様子がとっても可愛らしくって…。