061 何年越しの夢?
当店の「おつかいサービス」。
たくさんの方々にご利用いただいております。
そしてまた、ご依頼の内容も実にさまざまです。
今日はその内容を少しだけご紹介いたしましょう。
ご依頼の中で最も多いのは、日本のテレビや雑誌などに紹介された品物と同じものをお探しするというもの(日本では入手困難、すでに売り切れ、日本で買うよりも安い…など)。
続いては、以前パリにいらっしゃった時に買うことが出来なかった品物を探して欲しいとおっしゃるもの。
- 「昨年パリへ旅した時にその品物を見たのですが、荷物がいっぱいで買って帰ることが出来ませんでした。1度はあきらめたのですが、時々思い出してしまって…」
- 「8年前にパリへ旅行した時に、セーヌ河岸のブキニスト(bouquiniste:露店の古本屋)で見かけた古い絵本を探してほしい…」
- 「9年前にパリのスーパーマーケットで見つけたミントティーを探してください。その紅茶がとても美味しかったので、9年間、箱を取っておいたのです」
…などなど。
そして最近はそれを上回るご依頼も多く…
- 「20年前、ノートルダム寺院近くのお土産屋さんで、ばら窓のステンドグラスが縮小されたペンダントが売られていました。子供だった私には購入出来る金額じゃなかったことは覚えてます。しかし、20年たった今でもこのペンダントを探してます」
…とおっしゃるものまで。
もうこうなると、「おつかいサービス」というよりも、「あなたの夢、叶えますサービス」という感じ。
お受けする私達も、この種のご依頼には是非お応えしたいと思っています。
そして、時間をかけて品物を探し、お客様と何度も情報を交換し、晴れてご依頼の品物をお届けすることが出来た時には、私達まで本当に嬉しくなってしまいます。
そしてまた、このサービスを通して、私達自身が新たなパリの一面を知ることも多いのです。
歩き回っていただけでは知ることの出来なかった昔のパリや今のパリ、もっと深いパリなどを知るきっかけになっています。
さあ、次はどんなご依頼をいただくのでしょうか?
ご依頼のメールを開く度に、胸がドキドキしてしまいます。