008 農業大国フランス
先日、パリから南に500kmほど離れた、小さな田舎町へ出掛けました。
1泊2日の短い旅でしたが、この旅で見たこと、聞いたことに、皆さんにお伝えしたいと思うことがたくさんありました。
またこの旅は、私達2人にとって、点から線への発展になりました。
フランスという国をパリという点でしか捉えることの出来なかった私達が、初めて線で捉えることが出来たのです。
パリのリヨン駅(gare de Lyon)からフランスの新幹線TGVに乗ると、出発して15分もすれば、車窓には一面の緑の大地が広がります。
正確には、ゆるやかな緑の丘の連なりと言ったほうが良いかも知れません。
美しく手入れされた緑の丘が幾重にも連なっていて、その中で、たくさんの牛や馬がゆったりと草を食んでいます。
また、ところどころに三角屋根の教会を中心とした小さな村があって、その周りには畑があり、たくさんの野菜や果物の木などが植えられています。
そしてこの風景が、TGVを降りるまでの約2時間、延々と続くのです。
この風景を見て、フランスが農業大国であることを実感しました。
パリのアパートの近くで行われるマルシェの肉や野菜、果物などが、豊富で新鮮なのもうなづけます。
と同時に、フランスが自給自足のできる、地に足のついた国であるということも。
この、ゆるやかな緑の丘の連なりは、日本の北海道の風景によく似ています。
富良野や美瑛、十勝などの風景です。
しかし、日本の食糧自給率は、主要先進国の中で最低の水準にあるのだとか…。
異国の大地を見て、故郷日本のことが気になる旅でもありました。