029 レ ビュコリック
レ ビュコリック(Les Bucoliques)
- 牧歌的な
- 牧歌が聞こえてくるような素朴なさま
…な風景、…な暮らし。
自分のブランドに、レ ビュコリック(Les Bucoliques)と名付けたサラ ウェルス(Sarah WELS)さん。
緑の草原を風のさざ波が渡って行くような、そんな美しい風景をモチーフにした作品を創る女性がいます。
レ ビュコリックのバッグにプリントされた写真。
フランスの田舎の、美しい自然がモチーフになっています。
【歴史】
長い間、写真家として活動して来たサラさん。
花や風景、野菜など、身近にある自然の美しさを被写体としてとらえて来ました。
ある日、「撮った写真を他の用途にも使うことはできないかしら…」と考えていた時、はたと思いついてしまったのです。
そう、写真を生地にプリントし、それで何かを作ってみたらどうだろうかと…。
当時は写真をプリントした生地など、身の回りにはなかった時代。
しかし偶然に、その技術を持つ企業と出逢ったことが、彼女がこの道へと進むきっかけになりました。
サラ ウェルスさん。
彼女の創り出す作品同様、彼女自身も、とても自然体…。
【店舗】
サラさんはまだ、自身のお店を持ってはいませんが、近年、彼女の作品を扱うお店は確実に増えてきています。
なお普段は、パリ郊外、ヴァンセンヌにあるアトリエで創作活動を続ける彼女。
お花屋さんで見かけた花や身近にある野菜などを、南向きの大きな窓のあるアトリエに持ち込んで、自然光の中で撮影しています。
また時には家族とともに田舎へ出かけ、小川のほとりに咲いた野の花や、緑に波打つ草原、静かな沼の水面に映った空や雲などを写真に収めています。
そして、それらの写真を生地へとプリントし、その生地を用いてバッグやポーチ、クッションなどを作り出しています。
パリ郊外、ヴァンセンヌにあるサラさんのアトリエ。
キッチンやテーブルなどもあり、まるで生活空間のよう。
アトリエ内は、壁も家具もカーテンも、すべてのものが彼女が好きだというターコイズ ブルーの色で統一されています。
ジャスミンの花の生地で作ったお気に入りの椅子とクッション。
彼女の作業机の脇にいつも置かれています。
【商品】
身近にある、素朴な自然…。
彼女の撮る写真は奇をてらいません。
「これを撮って生地にしたら、面白いに違いない」なんていうことを、見る人に少しも感じさせません。
あくまでも、自然の持つ素朴な美しさを写真に収めるだけ…。
しかしそれ故に、彼女が創り出す作品は、見る人、使う人に、不思議なやすらぎを感じさせてくれます。
どこからともなく心地良い風が吹いてくるような、そしてその風の中に、たくさんの花や草の香りが漂うような…。
それは子供の頃、野原にひっくり返ってみた時の、自然の美しさや驚きであり、感動ややすらぎでもあります。
そう、誰しもが持つ、懐かしく遠い記憶…。
ジャスミンの花が、少しぼんやりと浮かび上がる不思議な光景。
優しい花の香りが漂ってきそうです。
アトリエで撮影したベゴニアの花。
彼女の好きな、ターコイズ ブルーの色と合わせて。
白い花びらに、淡いピンクが美しい…。
不思議な、静けさを感じさせる作品。
フランスの田舎、小川のほとりで撮った1枚。
どこからともなく、心地良い風が吹いてきそうです。