043 ドーヴィルとトゥルーヴィル

こんにちは、フルールドクールの阿部桂太郎でございます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

さて今日は、パリから気軽に行くことのできる海辺の町についてお話をしたいと思います。

このラジオをお聞きの皆さまの中にも、お天気が良く、そして陽気が暖かくなってくると、海に行きたいとお思いになる方も多いのではないでしょうか。
僕も先日、パリから電車に乗って海を見に行って参りましたので、今日はその時のお話をしたいと思います。

出かけたのはパリから電車で約2時間、フランスの北西部、ノルマンディー地方にあるドーヴィル(Deauville)とトゥルーヴィル(Trouville)という2つの町です。
この2つの町は隣り合わせになっていて、町と町との間に駅があり、駅を出て左へ歩くとドーヴィルの町、反対に、右へ歩くとトゥルービルの町になります。
そしてどちらの町も決して大きくはないのですが、海に面したとても美しい町です。

なお、ドーヴィルの町を一言で表現するならば、「海辺の高級リゾート」という感じでしょうか。
この町は「ノルマンディー海岸の女王」とも呼ばれていて、港にはたくさんのヨットが浮かび、また、町中には高級ブランドのお店が並んでいます。さらにレストランやホテルも、ゴージャスな感じのところが多いようです。
またその他にも、大きなカジノがあったり、海辺でテニスや乗馬を楽しむことができたりと、優雅なひと時を過ごすための施設が整っています。

なおこの町は、パリに住む上流階級の人たちが休暇を過ごすために、昔から訪れていたところなのだそうです。
またそのために、豪華なホテルや一流のお店が軒を連ねるようになったとのことでした。

さらにこの町は、映画や小説の舞台にもなっています。
中でも、1966年に作られたフランス映画、「男と女」の舞台になった町として有名です。
美しい海岸に続く散歩道を、まるで映画の主人公のように歩くことのできる、そんな大人のリゾートです。

一方、隣り町であるトゥルーヴィルですが、この町を一言で表現するならば「田舎の可愛らしい港町」という感じでしょうか。
町中には幅の狭い道がクネクネと続いていて、その両側に活気のある商店やブラッスリーが並んでいます。
また、小さな広場には露天のお店が立っていて、素朴なお菓子やワイン、チーズなどが売られていました。

さらに、町を抜けたところにある広い海岸には、お散歩や日光浴を楽しむ家族連れの姿がたくさんあって、とても庶民的な、そして健康的な感じがしました。

なおこの町は、フランスのイラストレーター、サヴィニャックが晩年を過ごした町として有名です。
町中にある美術館だけでなく、建物の壁やお店の看板などにも、彼の作品を目にすることができます。
ちなみにこのサヴィニャックは、日本のチョコレート会社の広告や某遊園地のポスターも手掛けたことがあるそうです。
もしかしたら皆さまも、どこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。

なお、先ほどもお話いたしましたが、どちらの町へもパリから電車で約2時間。
終点の駅で降りるだけですので、とても気軽に出かけることができます。
午前中にパリを出発すれば、お昼ご飯に美味しい海の幸を楽しんだり、食後に海岸をお散歩したりして、夜にはまたパリに戻ってくることができます。

もし、このラジオをお聞きの皆さまの中に、パリに1週間、2週間と滞在なさる方がいらっしゃいましたら、是非、ドーヴィルやトゥルービルの町にもお出かけになってみてください。

以上、今日は、パリから気軽に行くことのできる海辺の町について、少しだけお話をいたしました。