018 フランス 秋の味覚

こんにちは、フルールドクールの阿部桂太郎でございます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

ここフランスではサマータイムも終わり、少しずつ寒くなって参りました。
これから、暗くて寒い冬が訪れるかと思うと、少し憂鬱にもなってしまいます。

しかし、食いしん坊の僕にとっては嬉しいこともあります。
それは、日本と同様、食べ物が美味しい季節になるからです。

今日は、フランスの秋の味覚について、少しだけお話いたしましょう。

まずは、ジビエ(gibier)と呼ばれるもの。

具体的には、野うさぎやうずら、きじなどのお肉です。

ジビエとは、猟の獲物という意味だそうですが、ちょうど今頃が狩猟の盛んな時期なのでしょう。
これらの獲物のお肉を使った食べ物がレストランのメニューに登場したり、マルシェ(朝市)や街中のお肉屋さんに並んだりします。

なお、日本ではあまり食べないうさぎですが、ここフランスでは一般的な食材の1つです。
またフランスでは、飼いうさぎのことはラパン(lapin)、野うさぎのことはリエーブル(lievre)と呼び分けているようです。
あえて日本語にすれば、養殖うさぎと天然うさぎという感じでしょうか?

なお、野うさぎも、うずらも、きじも、日本人の私達にはあまり馴染みのない食べ物ですが、いずれも美味しい味。
僕は、大好きです。

さて、続いての秋の味覚は、きのこ。
日本でも秋にはきのこがあるように、ここフランスにもさまざまなきのこがあります。

そしてその中でも、代表的なものは3つ。
セップと、ジロルと、モリーユです。

セップ茸は日本の松茸にも匹敵するような高価なきのこ。
見た目も、香りも、どことなく松茸に似ているように思います。
なお僕は、まだ数えるほどしか食べたことはありませんが、とても良い香りでした。

続いてジロル茸は、秋の訪れとともに、最初にマルシェ(朝市)に並ぶきのこ。
鮮やかなオレンジ色で、笠の部分の大きさに比べて茎の部分が細いのが特徴です。
なおこのきのこは、香りもいいのですが、ショキショキとした食感が楽しみです。

そしてモリーユ茸。日本では編み笠茸と呼ばれているそうです。
見た目はちょっとグロテスクで、とても美味しそうには見えません。
しかし、このモリーユ茸も、フランスでは高級食材の1つ。
その香りや食感を楽しむようです。

なお、これらのきのこは、先にご紹介したジビエの付け合せやソースとしても使われます。

もし、皆さまが秋にフランスにいらした時、または、この季節に日本にあるフランス料理のレストランでお食事をなさる時には、是非、ジビエときのこの組み合わせを楽しんでみてください。

以上、今日はフランスの秋の味覚についてお話をいたしました。