457 青で、お願いします

レストランでステーキなどの肉料理を注文した時、給仕の方から「焼き加減は、いかがなさいますか?」と聞かれることがあります。

日本では、生肉に近い方から順に…

  1. レア(rare:血の滴るような)
  2. ミディアム(medium:中くらいに焼いた)
  3. ウェルダン(well done:よく焼いた)

…と言いますが、ここフランスでは…

  1. セニョン(saignant)
  2. ア ポワン(a point)
  3. ビアン キュイ(bien cuit)

…と言います。

しかし、実はその他にも「青」を意味する「ブル(bleu)」という焼き加減があって、これはセニョンよりもさらに生肉に近い状態、肉の表面をサッと火で焙った程度を言います。

一説によると、サッと火で焙った肉の表面が少し青みを帯びることからこのような呼び方になったとのことですが、実のところはよく判りません。

また、上記の焼き加減に関する表現は主に牛肉の場合に用いますが、子羊(アニョー:agneau)や鴨(カナー:canard)の場合には、セニョンの代わりに「ピンク」を意味する「ロゼ(rose)」という表現を用いるようです。

なお僕は、「青で、お願いします」と言ったことはまだないのですが、次回、ちょっといいレストランに入ることがあったら、そうお願いしてみたいと思っています。

皆さまもフランスにいらした時、「青で」なんておっしゃってみます?