フランスに音楽留学している彼女が感じた音

444 違いがわかる女

パリで音楽を学んでいらっしゃる、日本人の女性にお会いしました。

彼女は、小さな頃から楽器を学び、東京藝大の高校、大学、大学院へと進みました。
そして、日本で行われたいくつかのコンクールで受賞し、現在はその奨学金を受けてパリの音楽院で学んでいます。

なお、音楽のことなどサッパリ解らない僕ですが、一緒にワインを飲みながら興味本位であれこれ伺っていた時のこと、ビックリするようなお話を聞くことができました。

それは、日本とフランスの音の違い。
正確には、日本とヨーロッパの、音に含まれる湿度の違いです。

彼女曰く、日本の音は湿度が高い(湿っている)のに対して、ヨーロッパの音は湿度が低い(乾いている)のだとか!?

パリに来て自ら音楽を演奏したり、ヨーロッパを廻ってさまざまな音楽を聴いたりする中で、彼女はその違いを実感したとのこと。

また、クラシックの名曲と言われるもののいくつかが、何故この地で(この乾いた空気の中で)生まれたのかということも、身を持って感じることができたそうです。

しかし、そんな乾いた空気の中に身を置いて、来る日も来る日も楽器を演奏したり、さまざまな音を耳にしていると、時々、日本の湿った音がとても恋しくなるのだとか…。

そんな時は、日本からたくさんのCDを送ってもらって、それを聞きながら癒されているのだそうです。

なお、僕がこのお話を伺って感動したのは、音にも湿度があるということだけではなく、彼女には、その違いがわかるということ。

何でもそうだと思いますが、普通の人にはわかりづらい、ものごとの違いがわかるということこそが、すぐれた才能なのだと思います。

昔、日本のテレビのCMに「違いがわかる男」というコーヒーのコマーシャルがありましたが、僕はいまだにその違いがわかりません…。