419 クセのあるもの

「美味しい!」という感覚は人によってさまざまだと思いますが、フランス料理の美味しさの1つにクセがあると思います。

クセのある人とか、クセのある文字というように、普通とはちょっと違った特徴という意味でのクセです。

例えば、有名なレストランで名物料理をいただいた時や、旬の食材をふんだんに使った1皿を食べた時などに、クセというべき強烈な味や香りを経験することがあります。

また、パリの街中にある普通のレストランやビストロでも、「これは美味しい!」と思う料理の中に、クセのある味や香りのものが少なくありません。

さらに、フランスの地方に出かけた時にも同じことが言えます。
ガイドブックに載っているような郷土料理のお店だけでなく、地元の人たちが通うようなお店に入った時にも、その料理独特の(その地方独特の)クセを美味しいと感じることがあります。

このような料理の多くは、きのこやチーズなどの香りの強い食材を使っていたり、ジビエ(gibier:野禽)や動物の内臓など独特の臭み(?)のある素材に用いていたりすることから、このクセこそがフランス料理の美味しさに強く関係しているように思えてなりません。

確かに、クセのある○○って(人でも、物でも)、そのクセこそが魅力だったりしますものね?

もうすぐ食欲の秋!
皆さまもクセを味わいに、フランスにいらっしゃいませんか?