フランスのクリスマス飾り クレッシュとサントン人形

384 えっ? 何かおかしい?

元日に、友人ご夫妻が自宅に遊びに来てくれた時のこと。
テレビの上に飾ってあったクレッシュ(creche)の話になりました。

クレッシュとは、小さな土人形(サントン人形)を使ってキリスト生誕の馬屋の様子を表した、フランスのクリスマスの飾りのこと。
クリスマスが近づくと、教会や学校、各家庭に飾ります。

なお、クレッシュに飾るサントン人形には、マリア様やキリスト、天使など、キリストの生誕に関わる人物や動物などたくさんの種類がありますが、我が家のクレッシュは3つだけ。
マリア様と生れたばかりのキリスト、そして、ひつじが1匹という質素なものです。

「これ、どうしたの?」

「先日、マルセイユに行った時に買ったんだ」

「これだけ?」

「そう、とても可愛いでしょ。もっといろいろな人形があったけど、気に入ったものだけ買ったんだ」

「あははっ! そうなんだ~」

「えっ? 何で? 何かおかしい?」

彼ら曰く、クレッシュは聖書の中のある一節に基づいたお飾りなので、最低でもその場面に登場する人物や動物などを揃えるのが一般的とのこと。
マリヤ様やキリストの他、聖ジョセペ(Joseph)や牛(?)の人形も必要とのことです。

また、もしひつじの人形を置くのなら、羊飼いの人形も置いた方がいいし、ひつじも1匹ではなく、数匹は置いた方が良いとのことでした。

私達は、クレッシュのいわれをまったく知らずにサントン人形を買ったので、クレッシュや聖書について良く知る彼らにとっては、とても滑稽だったようです。

なおこれを、日本の雛人形に例えたら…

「すべての人形を買ったら置くところに困るので、お内裏様はいらないけどお雛様だけ欲しいとか、三人官女や五人囃子も多過ぎるので、それぞれ1人ずつ買おう…」

…なんてことのようです。

確かに、ある日、外国人のお友達の家に遊びに行ったら…

「ほら、見て。日本の雛人形を飾ったのよ」

「えっ! 雛人形って、お雛様と、三人官女と、五人囃子がそれぞれ1人ずつしかいないじゃない?」

「うん、もっといろいろな人形があったけど、気に入ったものだけを買ったんだ」

…と、いう感じ?
確かにこれは大笑いですよね~。

そして彼ら曰く…

「もう1度マルセイユに行って、残りの人形も買ってらっしゃい」だって。

マルセイユにある手作りのサントン人形のお店(アトリエ)