376 選択基準はお人柄

先日、フランス パリで、お医者さんにかかりました。

そして後日、郵送されてきた診察費の明細書を見たら、特別な料金が加算されていることが分かりました。
早速、病院に電話をしてその理由を訪ねたら、私達夫婦が主治医を決めていないから…とのこと。

私達は、この国の医療制度についてはまったく解ってはいないのですが、どうやらフランスでは、いわゆる掛かりつけのお医者さん、主治医を決めるのが一般的なようです。

そして、身体の具合が悪い時や、健康に関する相談がある時には、まずは主治医にかかるのだそうです。

なお、何人かの知人や友人に尋ねてみたところ、皆、主治医を決めているとのことでした。
また、主治医を決める時には、近所の開業医から選ぶのが一般的なのだそうです。

しかし、外国人である私達にとっては、これは初めての経験。
また、どんな基準で主治医を選んだら良いのか分からずに、困ってしまいました。

そこで、インターネットを使って近所の開業医を調べてみることに。
そして、何人もの開業医をリストアップした後に、順番に電話をかけてみました。

なお、私達にとって大切なことの1つに、先生が英語を話すことができるかどうか、ということがあります。
なぜならば、病気や医療に関する言葉には、聞きなれない、難しい言葉が多いので、ただでさえフランス語が不自由な私達にとっては、フランス語の他に英語も話すことのできる先生にしたかったのです。

そして、何人かの先生とお会いするお約束を取り、実際に訪ねてみることにしました。

最初にお会いしたのは、若い女性の先生。
実際にお会いして事情を説明し、私達の主治医になってくださる方を探していることを伝えました。

この先生の第1印象は、ものすごくテキパキしていること。
そしてまた、はい、いいえが、とてもはっきりしていること。
さらには、常に、努めて笑顔を絶やさないようにしていらっしゃることです。

当初は、何人かの先生にお会いしてから主治医を決めようと思っていたのですが、このテキパキ、そしてハキハキしている先生に主治医になっていただくことにしました。

ただし、まだ実際には1度も診察を受けてはいないので、この先生の技量や知識などはまったく分かりません。
しかし、このような状況の中では、第1印象から受けるお人柄で選ぶ他ありません…。

また、聞いたお話によると、主治医の先生によって1回あたりの診察料が異なるとのこと。
私達の主治医になってくださった先生は、1回22ユーロ(約3,600円)とのことですが、中には1回90ユーロ(約16,000円)!なんていう先生も…。

この診察料の高い、安いによってお医者さんとしての技量や評判が変わるのだとすれば、多少高くても腕の確かな先生に主治医になって欲しいとも思うし…、でも反対に、あまりにも高くては困ってしまうし…。

場合によっては自分達の命に関わることだけに、ついつい慎重になってしまうのですが、お医者さん1人を選ぶだけでも、本当に大変だな~と思いました。

なお、私達にはまだまだ分からないことだらけのフランスの医療制度ですが、今後、あらたな発見や驚きがありましたら、あらためてお伝えしたいと思います。