181 いいこと、いろいろ!

「苺が食べたい!」

…と言うと…

「妊娠したの?」

…と尋ねられるフランス。
出産予定日の計算の仕方も日本とは異なり、9か月で出産と言われます。

また、何よりも驚いたのは母子手帳がないこと。
以前は似たようなものが存在していたそうですが、医療的な記録はすべて病院に残されているので、特に発行する必要がないというのがその理由(出産後には、子供の成長を記録するための健康手帳が病院から発行されます)。

なお、母子手帳がない代わりに、妊娠して病院を選択すると初診療の後に、医師から妊娠証明書が発給されます。
そして、この証明書など必要書類を妊娠4か月めまでに家族手当公庫に提出すると、出産育児手当として月々約23,000円を、妊娠5か月めから生後3歳前までの間、受けることが出来るのです。
この手当、高額所得者は対象外になりますが、出産を控えた家族にはとてもありがたいシステム。

この他にも、出生率の低下を抑えるために3歳以上の子供が2人以上いる家族には、年齢や人数に応じて家族手当が支給されます。
最近はそれでも少子化が進んでいるようですが、その支援を受けて子供は3人ぐらいと考えるのが、これまでの典型的なファミリー像。
もちろん妊娠中の診察や出産時の入院に関しても、病院が私立・公立にかかわらず社会保険公庫と協定を結んでいれば、全額をカバーしてもらうことが出来ます。

また、妊娠証明書には、郵便局や市役所などで提示すれば窓口に出来た長い列に並ばずとも、優先してもらえるという効力もあり!
さらに、大きなスーパーマーケットなどには妊婦優先のレジがあり、順番の優遇をしてもらえるところも増えています。
何をするにも列に並んで待つことを強いられるフランスでは、とても助かるサポートなのです。