168 お客さん、時間ですよ

先日、日本からパリにいらしゃったご夫妻に伺ったお話…。
パリの某有名デパートで奥様が靴を2足お買いになったそうです。
売り場を離れる時になって、素敵な靴がもう1足目に留まり、その靴も買いたいと店員さんに告げたところ…

「この靴は別の人が担当なので、向こうのレジにいる、あの人に言ってください」

…と案内されたのだそうです。
そしてその靴を持ち、担当者がいるレジの前に並んで待っている間に、お店の閉店時刻になってしまったとのこと。
その途端、すべての店員さんが売り場からサッといなくなり、また、その靴の担当者も…

「また、明日来てください」

…とだけ言い残し、いなくなってしまったのだとか!?

以前に私達がモンマルトルの布地屋さんに行った時にも、似たようなことがありました。
山と積まれた生地を前にしてあれこれ迷っていた時のこと…

「お客さん、もうすぐ閉店時刻です。買わないのなら帰ってください」

…と店員さんに言われてしまいました。

日本なら閉店時刻までにお店に入ればお買い物をすることが出来ますが、ここパリでは閉店時刻が店員さんの終業時刻。
その時刻とともにお客様への対応も終わりになってしまいます。

またお店によっては、閉店時刻の15分くらい前になると、お店の入り口にガッシリした体格のガードマンさんが立ちはだかり、お店に入れてもらえないこともあるのです。
パリでのお買い物をお考えの皆さま、どうぞ閉店時刻にはお気をつけくださいませ…。