113 1つと1つ(女と男)

フランス語を勉強したことのある方なら、フランス語に女性名詞と男性名詞があることをご存知だと思います。
そして、一定の法則がないにも関わらず、それぞれの名詞が女性名詞か男性名詞のどちらかに決められており、それによって用法が異なることに戸惑ったことがお有りだと思います。

例えば、フランスの生活では欠かすことの出来ない、パンを買う時のこと。
バゲット(baguette)と呼ばれる、いわゆる普通のフランスパンを買う時には…

「ユンヌ バゲッド スィル ヴ プレ(Une baguette s'il vous plait:バゲットを1本ください)」

…と言います。
これは、バゲットというフランスパンが女性名詞なので、その前にユンヌ(Une)を付けます。

しかし、バゲットと似た形で、もう少し長さの長いパン(pain)と呼ばれるフランスパンを買う時には…

「アン パン スィル ヴ プレ(Un pain s'il vous plait:パンを1本ください)」

…と言います。
これは、パンというフランスパンが男性名詞なので、その前にアン(Un)を付けます。

しかし、見た目には長さが違うだけのフランスパン。
一方は女性名詞、もう一方は男性名詞とは、これ如何に…。

先日、その謎について、とあるフランス人のご夫婦に尋ねてみたら…

「お~、それは深く考えてはいけない~」

…の一言で片付けられてしまいました。
また、バゲットやパンに関わらず、フランス人であっても区別が難しい名詞があるのだとか。
そして、最後にご主人曰く…

「ま~、往々にして、人々を悩ませるものには女性名詞が多いね」

…とのこと。
その瞬間、周りにいた2人の女性の目の厳しいこと(僕、知らな~いっと)…。