099 スーパーに見る生活のリズム

フランス パリのスーパーマーケットでのこと。

店内を回って品物をお買い物かごに入れ、最後にレジでお金を支払います。
しかし、このレジでのやり取りが、日本とは少々異なるところ…。

まずは、長い待ち行列の最後に並んで、ひたすら自分の番が来るのを待ちます。

そして、レジ台のところまで進んで来たら、お買い物かごに入っている品物を、お客さん自身がレジ台にあるベルトコンベアーの上に並べます。
また、ベルトコンベアーの上に並べた品物が、前後のお客さんの品物と混ざらない様に、お互いの品物と品物との間に仕切り用の棒(または、仕切り用の小さな衝立)を置きます。

そして、いよいよ自分の番。

「こんにちは~(Bonjour:ボンジュール)!」

…とレジ係の人と挨拶を交わすと、バーコードリーダーで次々と読み取って、品物をその先の台の上に転がしてくれます。

お客さんは、もう少し前に進み、レジ係の人が転がしてくれた品物を、レジ袋やマイバッグの中に詰めます。

しかし、お客さんによっては、のんびりと詰める方もいらっしゃるので、その間、レジに並んでいるお客さん達はもちろん、レジ係の人も待たされることになります。

そして、最後にお支払。

現金、カード、小切手などの支払方法がありますが、ほとんどのお客さんはカードか小切手で支払います。
フランス パリでは、現金で支払うお客さんは少ないのです。

しかし、この支払いにまたまた時間がかかります。

カードの場合には、カードを機械に差し込んで暗証番号を入力する時間や、銀行口座の残高照会に要する時間(カードを使うと銀行口座から即時に利用代金が引き落とされるため)、印刷されたレシートにお客さんがサインをする時間など…。

また、小切手の場合には、小切手が有効なものであるかどうかを機械が検査する時間、小切手に支払先や支払金額を印字する時間、小切手にお客さんがサインをする時間など…。

もし、ここが日本なら、レジに並んでいるお客さんの大半は、とっくに爆発(?)しているかも知れません…。

しかし、ここはフランス、これが日常です。
表面的には誰もあくせくせず、また、イライラもしていません。

そして最後に…

「さようなら~(Au revoir:オゥ ホゥヴァア)!」

…なんて優雅な(ここ、大切)一言を残して、お店を出て行きます。

皆さまもパリにいらした時、是非、スーパーマーケットでお買い物をなさってみてください。
そして、こんなリズムでお買い物をする国もあるのだということを、体験してみてください。

ただし、土曜日だけはお薦めいたしません。
これだけで1日が終わってしまいそうなほど、長い時間待たされるからです…(ちょっと大袈裟?)。