095 01月09日(日)その3

私達2人を乗せた飛行機は、現在、北極海の上空を飛行している。
ロシアのノボシビルスクという町のちょうど北のあたりだ。

「飛行高度:10,668メートル、飛行速度:885キロメートル、外気温度:摂氏マイナス64度」

…と、座席の前に据え付けられた小さなディスプレイに表示された。

真昼の時間だというのに、緯度の高いこのあたりは、冬の間、明るくはならないようだ。
窓の外には、先程から朝焼けのような景色がずっと続いている。

上空の高い部分は群青色であり、地平線に近づくにつれて濃いブルーへと変わる。
そして、地平線のあたりに漂っている雲だけが、オレンジとも赤とも言えない色に輝いている。

本当に何もない、雪と氷だけの大地は、寒さの中でじっと押し黙っているかのように見える。