089 北北西に進路をとれ

パリのシャルル ド ゴール空港と、千葉県の成田空港を結ぶ直行便の飛行機。
現在は、日本航空、全日本空輸(全日空)、エールフランス航空の飛行機が、約12時間かけて結んでいます。

数年前に初めてパリを訪れた時、機内の座席の前に据え付けられた小型モニターに映し出される飛行ルート(航路)を見て、少なからず驚いたことがありました。
なぜならば、日本とフランスの位置を世界地図で見てみると、フランスは日本のはるか西にあるように見える(ほぼ真西にあるというイメージが強い)のですが、成田空港を離陸した飛行機は、その予想に反し、北へと向かって飛んで行くからです。

成田空港のある千葉県から北へ向かい、山形県や秋田県の上空を通過して、北海道の西側を北上します。
そう、まるで北極を目指しているかのよう。
そして、ロシアの上空へと進んだ後に少しずつ西へと向きを変え、北極海沿岸を西へ西へと進んで行くのです。

もちろんこのことは、地球が丸いからであることは分かっているのですが、実際にその飛行ルートを飛んでみると、少なからず驚くのでした。

そして飛行機は、雪と氷に閉ざされたツンドラの上を飛び、ウラル山脈を飛び越えて、名前だけは耳にしたことのある(しかし、実際には何も知らない)東欧の国々やいくつもの町の上を通って、パリへと向かいます。