007 麻布
ホテルやレストランの格付けで有名なミシュラン ガイド。
その中でビブ グルマン(お手頃なお値段で美味しいお料理を食べることができるお店)として紹介されたレストランを実際に訪ね、お料理や雰囲気、ワインなどに関する私達なりの感想をお伝えいたします。
今回は、オデオンの交差点から程近い、鉄板焼きで有名な日本食レストランをご紹介いたします。
涼しげな敷物の上に、木のお箸が石の箸置きに横向きに置かれているところ、小さなかごに入ったお絞り…まるで日本にいるようです。
【レストランの概要】
約500軒もの日本食レストランがあると言われるパリ。
しかし、その多くはアジア系の方が経営するパリならでは(?)のお寿司や焼き鳥のレストラン…。
日本人による日本食レストランは、案外少ないようです。
さらに、ミシュラン ガイドに掲載されたお店となれば、まさに数えるほど…。
そんな中、めでたくビブ グルマンを獲得したのが、オデオンにある「麻布」です。
店内は1階のカウンター席とテーブル席、そして地下にある大テーブル席で、合わせて30席ほど。
まるで、東京の麻布あたりにある、お洒落な和食屋さんのような雰囲気です。
●店名
麻布(Azabu)
●所在地
3 rue Andre Mazet 75006 Paris
本日のお料理は黒板に書かれています。
【お料理】
お品書きは和風でありながら、目の前に運ばれてきたお料理を見てみると、フランスの食材を上手に取り入れていることに気がつきます。
これならば、初めて本格的な和食を楽しむフランス人にとっても、受け入れ易いのではないでしょうか。
またお料理には、照り焼き風のタレがかかっているものもあり、味付けがはっきりしている印象。
ソースを大切にするフランスでは、その方が馴染み易いのかも知れません。
なお、お品書きが前菜、魚料理、肉料理に分けて掲載されている点もフランス風。
また、1つ1つのお皿の量は少なめに見えますが、コースでいただくと十分な量です。
以下に、お品書きの一部をご紹介します。
食前酒の梅酒を、可愛らしい器に注いでくださいました。
酢の物の盛り合わせ。
本日の前菜の中に、私達2人の大好物、鯖寿司を発見!
甘辛いタレがかかっているところがフランス風?
本日のお魚焼きから鯛を選択。
これも甘辛い味付け。
アラカルトで豚玉お好み焼きを注文。
小倉のアイスクリーム。
シャーベットのような食感もあり、甘さも控えめで美味しかった。
【雰囲気】
お店に入ると、まさにそこは日本。
お店の方々の気持ち良い応対や丁寧なサービスも、まさに日本のそれです。
また店内の設えだけでなく、器やお箸までもが日本らしく、ここがパリだということを忘れてしまいそう。
さらに、席に着くと可愛らしい豆絞りのお手拭きを出してくださったり、食前酒にお猪口一杯の梅酒を出してくださったり、食後にお茶を出してくださったりと、日本ならではの細やかなサービスとともに、美味しいひと時を楽しむことができました。
店内には、日本らしさを感じさせる演出も。