飲むたびに、香りと味の要素が七変化する銘酒
まずはMorgonとは、ブルゴーニュの南(都市でいうとリヨンのそば)のボジョレー地区に10あるCru(特産ワイン)のひとつ。
ガメイ種100%、鮮やかなルビー色に軽いタンニン、ストレートな赤い果実味が特徴の赤ワインです。
MORGON Cote de Pyとの出会い
ナチュラルワインのワインバーでスタージュ(修行)をしていた当時、師匠であるパトロン(雇い主)の「ブドウの汁しか入っていないボジョレー、完全ナチュラル!」とのお墨付きで出会ったこのワイン。
それまで軽くて飲みやすいんだけれど奥行きがなくてのみ飽きする、そんなボジョレーしか知らなかった私にはそれは衝撃的でした。
色は紫がかったルビー色で濁り気味(ろ過していないため)。
香りは熟れたフレッシュチェリーにこしょうやナツメグ、その後ろにはタイムも控えていて複雑、口に含むとグリオットやフランボワーズのフレッシュ感がはじける中、脇をしっかり固めるミネラル。
飲むたびに香り、味の要素がどんどん変わって、「こんなボジョレー飲んだことない」とすっかり感動してしまったのです。
Foillard氏を訪ねて
先日、長年の念願が叶って、やっとFoillard氏のところへ行くことになりました。
Foillard夫妻と共に、MORGON Cote de Py 2002年、2003年を試飲。
2002年は濃縮度が高く、ミネラル分たっぷり。全体的に骨太な印象。
対して2003年、夫妻いわく「本来のCote de Pyらしくない」とのこと、どれどれと試飲してみると、確かに例年に見られるミネラル分が薄く、フレッシュな果実味が前面に出ていてこれはこれでチャーミング。実際Foillard氏も2003年の方を好んでいる様子。
その日に飲んだ2003年は1ヶ月前に瓶詰めされたものでFoillard氏はしきりに「これは瓶詰めが早すぎてね」とこぼしていたのですが、帰り際に同じワインの瓶詰めしたものをいただいてパリでもう一度試飲しなおしてみたのですが…これがまた違う!
確かに彼らのところで試飲したものは各要素がバラバラだったのが、頂いたものはかなりまとまっている感じ。
前回瓶詰めされたものはプロの試飲用、新しく瓶詰めされたものは販売用だそうです。
ナチュラルワインの販売で一番気を使うのが温度(14℃を超えない方が良い)ですが、Foillard氏は何とそのためにパリの小売店には自分で配達。
「こうすると売る人の顔が見えるでしょ?」と。
どうりで彼のワインの状態も良いはずです。
ところで、ここではシャンブル ドット(民宿)もされているのですが、これがまたいいのです。
ベッド、リネン類の質の良さ、バスルームの快適さ、デコ(装飾)、豪華朝ごはん、どれをとっても素晴らしいの一言。
ぜひ、ボジョレー訪問の際は宿泊されることをおすすめします。
このコラムは、在仏日本人会発行の会員向け新聞に掲載された記事を、許可をいただいて転載しています。
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