ヴォルネイ【volnay】

ヴォルネイとは、フランスのブルゴーニュ地方、コート ド ボーヌ地区にある村のこと。
また、この村で作られた赤ワインにもヴォルネイの名が付けられます。

フランス ヴォルネイ
ヴォルネイの村。
南東向きの緩やかな斜面に、ぶどう畑に囲まれてひっそりと佇む。

【ヴォルネイの概要】

ヴォルネイという村の名前は、先住民族のゴール人が崇めていた水の神「ヴォラン」に由来すると言われています。

現在の人口は約300人。
その9割りが何らかの形でワイン造りに携わっていると言われています。
また、ワインの蔵元(ドメーヌ:domaine)は大小合わせて45軒。
まさに、ワイン造りを中心とした村なのです。

ヴォルネイ ぶどう畑
ヴォルネイ村のぶどう畑。
ゆっくりと渡っていく雲や、穏やかに吹いていく風が心地良い…。

フランス ヴォルネイ
ヴォルネイの村にて。
小さな村の真ん中に、小さな教会が1つ。
その他は、小さなレストランと、小さな商店、そして集会場があるのみ…。

【ヴォルネイの歴史】

ヴォルネイの村の歴史は、ワインとともにあると言っても過言ではありません。
この村で造られるワインの歴史は古く、1328年のブルゴーニュ公国の戴冠式にヴォルネイのワインが振る舞われたとも言われており、往時から高い評価を得ていたことが伺われます。

また、中世の頃にはブルゴーニュ公国や教会などがぶどう畑を所有していましたが、1477年のフランス王国の統一後には、フランス王ルイ11世がヴォルネイの畑を継承することになりました。
そして、王家が所有する畑となったヴォルネイのワインは、王室の食卓に華を添えることになったのです。

ヴォルネイ ワイン
なだらかな斜面に広がるぶどう畑。
この村のぶどう畑は、半分以上が1級畑(プルミエ クリュ:premier cru)。
ワイン造りにとっては、本当に恵まれた環境。

フランスワイン ヴォルネイ
ヴォルネイ村にある蔵元の1つ、ラ プス ドール(La Pousse D'Or)。

【ヴォルネイのワイン】

あるワイン評論家は言います。

「もし、ブルゴーニュ ワインのことを知らず、また、その造り手も、ぶどう畑のことも、さらには各年のぶどうの作柄についても見当がつかないのであれば、ヴォルネイのワインを選ぶのが最も手堅い。」

その理由は、ヴォルネイの村の造り手たちの水準が高いことや、村の畑の半分以上が1級畑に指定されるほど土壌や日照などの自然環境に恵まれた土地であるからです。
ヴォルネイのワインを表す言葉には、繊細、優雅、エレガントなどが用いられ、また、その味や香りはブルゴーニュの貴婦人とも称されています。

ヴォルネイ ワイン
ヴォルネイの村にある、いくつかの蔵元を訪問。
畑やカーヴを見せていただいたり、農作業やワイン造りのお話を伺ったり、試飲をさせていただいたり…。

フランスワイン ヴォルネイ
とある蔵元のご主人と一緒にお昼ご飯。
カーヴから貴重なワインを出していただき、村にただ1軒のレストランに持ち込んで、郷土料理といっしょにその味と香りを楽しむ。
1度でもこれを味わってしまうと、もう~、これに勝るものなし…。